【臨床心理士ワンポイント解説】恋愛の悩みに使える3つのアサーション会話術をご紹介

2021.08.18公開 2021.08.26更新

付き合っているパートナーのことで、気になることがあるけど、なかなか言い出せなかったり、うまく伝えられず喧嘩になってしまったり、関係が悪化してしまう…といったことはありませんか?

 

「アサーション」を意識したコミュニケーションに変えることで、相手はもちろん自分も大切にしながらよい関係を長続きさせることにもつながります。

 

今回は、恋愛におけるアサーションの実践例を3つほど挙げて、どんな悩みにアサーションが効果的かを臨床心理士に教えていただきました。

 

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恋愛におけるアサーションの実践例

恋人のどんな悩みごとにアサーションが効果的か?を考えてみると、

「パートナーに言い出しにくいけれどもやめてほしい」

と伝えたいことがあるような場面、つまり相手への要望を伝える状況が思い浮かびます。

 

例えば、

・待ち合わせへの遅刻や連絡がマメでない

・異性との交遊関係を制限される

といったような感じです。

 

恋人同士、特に付き合って間もない頃などは関係も深まっておらず、お互いへの信頼感もまだ頼りない状態だと思います。

 

そういった中では、相手に要望を伝えたり自分の正直な気持ちについて話したりすることにも少し抵抗があるかもしれません。

 

その一方で、これまで「アサーションとは自分も相手も尊重するための表現方法である」と書いてきました。

 

これはつまり、相手と同様に自分のことも大切にしようという試みです。

 

もっと言えば、自分の気持ちを大切にするため、自分の権利を守るためには、

・他者からの要求や依頼を断ってもいいし、

・自分がして欲しいこととそうでないことを伝えても良い

ということでもあります。

 

先ほど例として挙げた場面を想定して、要望の伝え方を考えてみましょう。

 

DESC法も手掛かりにしてみますので、振り返りながら読んでみてください。

 

【実践例1】遅刻癖を直してほしい

発言例:
「今日もこの間も、デートに遅刻してきたよね。長く待っているのは疲れちゃうし、楽しみな分、遅刻されると悲しくなる。時間通りに来てくれると嬉しいんだけど、前日に荷物や着ていく服を用意しておいたら出かけやすいんじゃないかな?難しそうなら、あなたの家の近くで会うことにするのもいいかも。」

【実践例2】連絡をもう少し頻繁に返してほしい

発言例:
「こちらからテキストを送ってもあんまり返ってこないけど、忙しい?返信がないと、必要なことが確認できなくて困るの。その場で返信できなくても、せめてその日のうちに連絡が貰えると助かるな。それとも電話の方が都合良いかな?」

【実践例3】異性との交友関係を制限するのをやめてほしい

発言例:
「他の女の子にやきもちを焼いてしまう気持ちは理解できるよ。でも中にはずっと仲の良い友達も居るし、昔からの人間関係も大事にしたいんだ。だから、たまに連絡をとることくらいはしたいんだけど、どうかな?それでも気になるなら、来た連絡に返事くらいはさせてほしいな。」

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【参考】

・園田雅代(2002)「概説:アサーション・トレーニング」、創価大学教育学会教育学部論集(52)

・野末武義、内田利広ら(2019)「『心の教育』を考える-家族の理解とその支援-(特集Ⅰ:第21回リカレント教育講座シンポジウム抄録)」、京都大学大学院教育学研究科付属臨床教育実践研究センター紀要

・三田村 仰、松見 惇子(2010)「相互作用としての機能的アサーション」、パーソナリティ研究 第18巻 第3号

・特定非営利活動法人アサーティブジャパン「人間関係のしんどさに悩んでいる方へ」

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鈴木さやか

臨床心理士・公認心理師

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。福祉分野のケースワーカーとして従事したのち、公的機関でテスター兼カウンセラーとして勤務。子どもの問題(不登校、非行、発達障害等)や労働、夫婦問題をはじめ、勤労者、主婦、学生など幅広い立場への支援を行っている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2021年8月18日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。