【アルコール依存症家族】子供への3つの影響と子供への伝え方のコツ【体験談】
父親(母親)が酒ばかり飲んでいては、子どもに悪い影響があるのでは…、子どもの将来が心配だ…
そう悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
私自身も、息子への影響をとても心配していた一人です。
我が家は、2007年生まれの一人息子がいる3人家族。
義理の両親はすでに他界しており、パートナーは一人っ子。
日本にいる私の両親とは滅多に会えませんから、典型的な核家族です。
狭い閉ざされた環境の中で、子どもへの悪影響が怖くて、
「家庭内からお酒の問題をなくさなければ」
「パートナーに自覚させて、お酒をやめてもらわなければ」
と、躍起になっていました。
しかし、子どもたちは、父親(母親)のお酒だけに影響を受けるわけではありません。
アルコール依存症は家族の病気?
アルコール依存症は、家族の病気とも呼ばれます。
依存症でない方の親も、不安から混乱し、感情的に不安定になっています。
私の不安定な精神状態も少なからず、息子に影響を与えていたはず。
アルコール依存症は、大人でもなかなか理解するのが難しい病気です。
子どもなら尚更のこと。
口にはしなくても、不安に怯え傷ついているかも知れません。
子どもには安心してのびのびと育ってほしい。親なら当然の願いです。
では、アルコール依存症の問題を抱える家庭で、私たち親は子どものために何ができるのでしょうか。
「パパ死んじゃえばいいのに」
当時6歳だった息子が放ったこの「パパ死んじゃえばいいのに」の一言が、それまでただ途方にくれていた私に、具体的な行動を起こさせました。
2014年の春のことです。
すでにその数年前から、アルコール依存症の問題は家庭内に現れていましたが、酔っ払うのが夜遅かったため、息子はその場を目撃せずに済んでいました。
しかし、しだいに酔っ払う時間が早くなるにつれ、息子も、父親がまともに歩けない姿や、大声でわめくのを目にするようになりました。
そのうち、息子も父親に怒鳴り返したり、クッションでぶったりと、怒りをあらわにするようになりました。
当時の私は、決して子どもにとって良い状況ではないと思いつつも、何をどうしたら良いのか分からず、途方にくれていました。
そんなある晩、酔っ払って大声でわめき散らした後、ソファでつぶれていたパートナーが、失禁しているのに気づいてびっくりしました。
最初は着替えさせようと奮闘していたものの、酔いつぶれた大の男を着替えさせるなんて、到底無理。
結局、半裸状態のまま、ソファに放っておくしかありませんでした。
とても情けなく惨めな気持ちになって、涙が止まらなかった時に、息子が呟いた一言を聞いて
「このままでは私も、家族もダメになってしまう。なんとかしなくては。」
と決意したのでした。
私は、自助グループ(アラノン)に定期的に通うようになり、本やインターネットでもアルコール依存症について学び、自分の状態を良くすることに力を注ぎました。
そして、落ち着きを取り戻し心に余裕ができるにつれ、息子も少しずつ落ち着いていきました。
子どもへの影響という点においても、アルコール依存症患者をどうにかしようとするより、依存症でない方の親が自分を取り戻すことの方が、先決かつ大事だと感じています。
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- 本記事は2018年5月28日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。