「学校に行かない期間があって良かった」フリースクール立ち上げの原動力
2018年6月に正式オープンした、元不登校生たちが運営する中高生向けフリースクール『Riz』。
『Riz』は不登校に悩む中高生たちに安心できる場所をつくりたいという想いで始まったフリースクールです。
今回は『Riz』校長の中村玲菜さんに、フリースクール立ち上げの背景やご自身の原体験について伺いました。
<フリースクールRizの屋内写真>
目次
「親に面倒を掛けられない」
物心ついた頃から社交的な性格で、初めましての人と話したり遊ぶことに全く抵抗がない子供でした。
ただ、お兄ちゃんがぜんそくなどで頻繁に病院に行く状況だったこともあって、「親に面倒を掛けられない」という思いは、小さい頃から持っていました。
親も「お兄ちゃんは大変だからしょうがないのよ」という感じだったので、学校で嫌なことがあっても親に言えなかったですね。
トラブルが起こっても、家族ではなく友達に相談して最終的に自分で解決する感じでした。
5年生で引越しをした時も、本当は友達と離れるのが寂しかったですが「今の学校のままがいい」なんて素直な思いは家族に対して言えずにいました。
私は幸い丈夫な体でしたし、社交的で友達との繋がりも増えていたこともあって、
「私は甘えられないな」
「親の負担になっちゃダメだ」
という思いはどんどん強くなっていましたね。
中学入学直後に始まった嫌がらせ
中学に入学後は、学級委員をやっていました。
元々、曲がったことが嫌いなところがありました。「これは違う」って思ったら絶対にうんとは言わない性格でした。
私が嫌がらせを受け始めたきっかけは、私が学級委員になりクラスの人に対して、
「真面目に授業を受けよう」
「掃除をちゃんとしよう」
といったことを言うようになってからでした。
最初は「あいつ、ちょっといじめてやろう」といった感じで、いわゆる悪がきの三人組に目を付けられるようになったんです。
そして、その三人組を中心に、私の見た目・性格・言動を悪く言うようなことが増えていって、気がついたらクラス全体でそういった雰囲気になっていきました。
「別にお前のことは言ってないじゃん」
小学生の時も、クラスの人を注意することは多かったんです。
クラスのちょっと悪い男の子と言い合いをしたこともありました。
ただ、「お前、うるせぇ」とか直接言われる分には、先生なりクラスメイトなりが仲介してくれて、その場で決着がついてすぐに仲直りをして終わりでした。
それが中学では、直接言われるわけではなく、2,3人のグループがひそひそ話している感じです。
明らかに私のことを言っているのは聞こえてくるのですが、直接言われないからどうしようもなく…。
「そんなひどいこと言わないで」と言っても、私の名前を出していたわけでもなかったので、
「あいつちょっとうるさいよね」
「別にお前のことは言って無いじゃん」
と言い返され、むしろ私が自意識過剰であるかのように、また色々と言われるという悪循環でした。
先生に相談したものの…
陰口を色々と言われ始めたのが5月の初めくらいでした。
それで、当時私の話を聞いてくれていた女の子と一緒に担任の先生に相談しに行ったんです。
先生は、この状況に全く気付いてなかったそうでしたが「先生が何とかするから」と言ってもらえたので安心できました。
その後、先生が例の男の子三人を呼び出して注意してくれたのは良かったのですが、三人からの嫌がらせは収まるどころか、分かりにくい形でむしろ増えていきましたね。
私が直接抗議をすることがあっても、知らぬ存ぜぬで一歩通行の状況でした。
先生に頼った結果、むしろ状況が悪くなってしまって、先生に相談しても無駄なんだと感じてしまいました。
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- 本記事は2018年8月28日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。