うつ病で転職を繰り返す人の6つの傾向と対策は?精神保健福祉が解説

2018.10.13公開 2018.10.29更新
 

「うつ病でも働きたい」と思う人は多いと思います。

 

それでも職場で上手くいかず、また退職…。次の職場では長く勤めたいが思うようにいかない…。

 

というように、仕事が長く続かない、転職を繰り返してしまうと悩む方も多いと思います。

 

どうすればうつ病でも働き続けることができるのでしょうか?

 

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うつ病の方が転職を繰り返してしまう3つの理由とは?

では、なぜうつ病の方が転職を繰り返してしまうのか理由を考えてみましょう。

 

1.「仕事が上手くいかない」

うつ病の症状や薬の副作用で、

「集中力が続かない」

「体がだるい」

などの原因から仕事でミスをしてしまい、注意を受けて余計に症状が悪化してしまうことがあります。

 

このように体調面などからそもそも仕事が上手くいかないことが理由として挙げられます。

 

2.「人間関係が上手くいかない」

職場の中には苦手な人が少なくとも1人はいますよね。

 

そういった苦手な人との関係性が上手く築けず、辞めてしまうことも理由の一つとしてあります。

 

3.「何かあった時に上手く対処できない」

1つ目、2つ目の理由に関連してきますが、仕事が上手くいかない、人間関係が上手くいかない時も上手く対処できていれば退職する必要はないわけです。

 

しかし、うつ病の方はそれが上手く対処できずに「もう仕事に行きたくない」という気持ちが強くなってしまうわけです。

 

 

うつ病で転職を繰り返してしまう例

では、具体的にどんなケースがあるのか見ていきましょう。

 

「ちょっとした注意を気にしてしまう」

仕事でミスをしてしまうことはうつ病の方に限らず、誰にでもありますよね。

 

しかし、うつ病の方はちょっとしたミスでも自分を責めてしまったり、注意されたことを気にしてしまったりする傾向にあります。

 

その結果、1つ目の理由でもお話したように仕事が上手くいかないことに繋がっていきます。

 

「コミュニケーションが上手くとれない」

仕事上で必要となってくるのが人とのコミュニケーション。

 

職場の人はもちろん、接客業ではお客さんともコミュニケーションをとる場面が多いと思います。

 

しかし、職場の人の指示が理解できなかったり、お客さんからクレームを入れられたりという場面に遭遇した時に、

・自分の気持ちをどう伝えたらいいのか

・どう対処したら良いのか

困ってしまう人もいると思います。

 

その結果、人間関係が理由で退職に繋がるケースがあります。

 

「体調を崩しやすい」

その日によって気持ちの波があったり、体調を崩しやすかったりして、仕事を休みがちになってしまうのも転職を繰り返してしまう傾向としてあります。

 

また、服薬管理ができないこともこれに関係していきます。

 

 

転職を繰り返して安定して働けない場合の対策は?

では、安定して働くためにはどうしたらいいのでしょうか?対策を考えてみましょう。

 

まずは主治医に相談

まずは、主治医に相談してみましょう。

 

あなたが働ける状態にあるのか、休んだ方がいいのか専門的な立場から意見をもらいましょう。

 

体調が就労可能な状態でないと、働く意志があっても働き続けることは難しいです。

 

服薬管理をしっかり行う

次に服薬管理ができているかです。意外と「薬を飲み忘れてしまった」という人が多いです。

 

その為、体調が優れず仕事に影響するケースがあります。

 

薬を飲み忘れることがある人は、主治医やご家族と相談して飲み忘れがなくなる工夫をしてみましょう。

 

就労移行支援などを活用する

次に就労の専門機関を利用するという方法もあります。

 

就労移行支援事業所や就労継続支援事業所を利用して就労の訓練をすることができます。

 

また、履歴書の書き方や面接等の就労のサポートもしてくれます。

 

これと関連して、障害者雇用を行っている会社に就職することで、自分に合った働き方や安定して働くための方法などを一緒に考えてくれます。

 

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傾向と対策まとめ

1.「体調を崩しやすい」

→ 主治医に相談 (就労可能な状態か診断してもらう)

2.「服薬管理ができない」

→ 主治医に相談 (薬を飲み忘れない工夫、服薬管理の仕方の助言)

3.「仕事が上手くいかない」

→ 支援機関や制度を利用 (就労訓練、自分に合った職場を見つける)

4.「人間関係が上手くいかない」

→ 支援機関や制度を利用 (第三者の介入により人間関係の円滑化)

5.「コミュニケーションが上手くとれない」

→ 支援機関や制度を利用 (人との関わりが少ない職場)

6.「ちょっとした注意を気にしてしまう」

→ 支援機関や制度を利用 (就労訓練、自分の得意な作業で自信をつける)

 

さいごに

うつ病は『心の風邪』とも言われています。

 

うつ病の辛さは周りの人にはわかりにくく、あなたが一番知っていると思います。

 

そういった状態で働くことは更なる負担になり得ます。一人で抱え込むのではく、主治医や家族、支援機関に相談してみましょう。

 

周囲の支援や支援制度を利用することでうつ病でも働きやすくなると思います。

 

安定して働くことでうつ病が治った(寛解)という人もいます。あなたにあった働き方を見つけてみましょう。

 

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中川里沙

精神保健福祉士 訪問型職場適応援助者 認定心理士

心理学の大学を卒業後、精神保健福祉士養成の専門学校に通い、精神保健福祉士を取得。障害者就労継続支援B型事業所の支援員として障害者の就労支援に関わる。その後、NPO法人の訪問型職場適応援助者(ジョブコーチ)として精神障害者を中心に就労支援を行う。

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