承認欲求が強い…特徴や原因・3つの対処法って?臨床心理士が解説

2018.12.14公開 2019.05.16更新

日常生活の会話でもよく耳にする「承認欲求」という言葉。心理学に詳しくなくても、馴染みのある言葉かもしれません。

 

実は、承認欲求の背景には、人の評価や視線に振り回されず、自分に自信をもって過ごすための重要なヒントが隠されているんですよ。

 

そこで今回は、「承認欲求」をテーマに承認欲求が強い人の特徴や原因についてご紹介していきます。

 

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そもそも承認欲求とは?

マズローの欲求階層説

心理学者のマズローは、1954年に出版された『Motivation and Personality』という本の中で「欲求階層説」を提唱しました。

 

この説は人間の心のあり方を非常にわかりやすく説明していることから、50年以上経った今でもたくさんの方に注目されています。

 

マズローは、人間には様々な欲求があり、それらの欲求は階段のような階層構造をなしていると考えました。

 

そして、一番下の欲求が満たされると、ひとつ上の欲求が出現する、と説明しています。

 

具体的な欲求の内容は、下から

「生理学的欲求」

「安全の欲求」

「所属と愛の欲求」

「承認欲求」

「自己実現の欲求」

という5つの階段で構成されています。

 

つまり、

食べるものが十分にあり、

雨風をしのげる安全な住まいがあり、

学校や会社、サークルなどの安定的な所属組織があり、

その集団の中で十分な愛情を感じている

と、次の段階の「承認欲求」に到達します。

 

2つの承認欲求

また、承認欲求には「他者承認」「自己承認」のといった異なる種類の欲求が存在します。

他者承認とは、人から認められ、評価されたいという欲求

自己承認とは、「自分はこれでよいのだ」と自分を認め、尊重する気持ち

をそれぞれ指します。

 

つまり、人間は生活がある程度安定してくると、

「人から評価されて認められること」

「自分を認めて尊重できる気持ち」

の2つの承認を追い求め始めるのですね。

 

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広瀬絵美

臨床心理士

心理学の大学を卒業後、広告会社にて勤務。退職後、心理系大学院修士課程を修了し臨床心理士資格を取得。精神科病院にて従業員のメンタルヘルスケア業務に従事する。また、国立研究所にて職場組織や妊婦さんのメンタルヘルスに関する研究にも携わっている。理想的な「ワークライフバランス」を目指し、研究と実践の両面から支援を行っている。一児の母。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年12月14日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。