レジリエンスの定義とは?高める3つの方法や環境を精神保健福祉士が解説

2019.01.04公開 2019.05.16更新

他の人と比べて自分自身が傷つきやすいように感じたことはありますか?

 

「同じような経験をしているはずなのに、あの人は平気そうだな」

 

「なぜ自分ばかりこんなに辛いんだろう」

 

近年注目されているレジリエンス、逆境をしなやかに生き抜く力について解説していきます。

 

レジリエンスとは?

レジリエンスという言葉を聞いたことがありますか?

 

横文字になってしまうとわかりにくく感じるかと思います。

 

回復力や弾力性、跳ね返る力を指しており、

さまざまな状況に対して適応し、生き延びる力

のことをいいます。

 

個人的には「打たれ強さ」というのが近いのではないかと思います。

 

打たれ強い人は、ストレスを我慢しているのではなく柔軟に対応しているイメージがあるからです。

 

日本でレジリエンスが注目されたのは、東日本大震災のときです。

 

大規模災害に対して、住民が暴動やパニックなどを起こさず、前向きに対処したことが世界的にも称賛されました。

 

国や地域のレジリエンスが注目された出来事でした。

 

逆境から立ち直り前に進んでいく力は、ストレスを感じやすい人にこそ必要です。

 

 

レジリエンスの具体例は?

では、具体的にどんなときにレジリエンスが必要になるでしょうか。

 

例を挙げてみましょう。

 

①上司に嫌味を言われたとき

「どうしてこんなことを言われるんだろう」と落ち込んだり「またか」とイライラしたり、何か言われるたびに辛くなってしまうこともあるでしょう。

 

レジリエンスが高い人は

「わたしはこういうことを言われると傷つくのか」

と自己分析の材料にしたり、

「月末に忙しくなると、上司がうるさいから接する時間を減らそう」

と対処したり、柔軟に対応することができます。

 

②ミスをしてしまったとき

仕事でミスをしてしまったとき、また失敗するのではないかと感じて、次の日出勤することが辛くなってしまうこともあるかと思います。

 

レジリエンスが低い人は、問題を大きく捉えすぎてしまうのです。

 

業務全体に対して、

・ミスがどの程度影響するのか

 

・やり直すことやカバーすることは可能なのか

などを考えてみるといいと思います。

 

案外、大きな影響がないことかもしれません。

 

レジリエンスとは、ストレスを感じないことではありません。

 

ショックなことや嫌なことを深く受け止めすぎず、かわしていくことを指します。

 

ミスが起きれば、反省こそすれど自分を追い詰めることはしないという感じです。

 

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菊池恵未

精神保健福祉士

精神保健福祉士として、都内NPOにて精神障害者の支援を行う。就労支援担当として面接同行や就職後の業務メニュー作成などをしてきた。障害年金や生活保護受給の相談にものっている。JCTA日本臨床化粧療法士協会認定のもと臨床化粧療法士®として隔月でメイクアッププログラムを実施中。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年1月4日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。