レジリエンスの定義とは?高める3つの方法や環境を精神保健福祉士が解説
レジリエンスを高める3つの方法とは?
①問題を整理する
不安に感じていることは、頭の中でどんどん増幅します。
改善すべきところは少しなのに、本来の問題とは違う不安を肉付けしてしまい、本質が見えなくなってしまうのです。
解決すべき課題やどんなことが不安なのか、紙に書きだしたりスマホに箇条書きで入力したりして問題を整理しましょう。
②課題を分割して考える
仕事における課題はいくつかの要因が重なっています。
1つがダメになったからと言って、すべてがダメになってしまうわけではありません。
レジリエンスが弱い人は1つの要素を大きく捉え、「良い」か「ダメ」か二極的に判断を下してしまう傾向があります。
解決策に気づきやすくなるためにも、課題をポイントごとにわけるようにしましょう。
③耐えるのではなく、受け流す
辛い状況を正面から受け止めて耐える、または変えるために反発する、どちらもエネルギーを使うことです。
その問題は、そこまでエネルギーを割くべきことなのでしょうか。
仕事を達成するにあたって、またはあなたの人生にとって、取るに足らないことにエネルギーを奪われていませんか?
状況や他人を変えようと躍起になることより、自分の目的を達成することに目を向けましょう。
嫌なことは受け止めず、受け流すスキルが必要です。
レジリエンスを高める環境とは?
レジリエンスは個人だけの力ではなく、組織としての回復力のことも指しています。
職場全体のレジリエンスが高ければ、自己効力感が高まり、働く個人のレジリエンスも高くなります。
①ミスを想定し対処法を持っている
仕事にミスはつきものです。
もちろん、些細なミスを連発することは問題ですし、大きなミスは一度でも起こすと取り返しがつかないものもあります。
ただ、組織全員が「ミスをしない」前提で進められる仕事にはゆとりがありません。
フォローではなく叱責ばかりすることになってしまいます。
仕事を始める前に、どんなミスが起こりやすいか業務を管理する人が想定し、フォロー役をそれぞれに任せられるようにしておくと管理側も働く側も安心です。
②社員同士にポジティブなつながりがある
職場の人とは過度に付き合わないという方が増えていると思います。
しかし、業務中にフォローしあったり感謝の気持ちを伝えたり、コミュニケーションをとることは必要です。
「おしゃべりをしなければいけない」
「プライベートのことも話さなければいけない」
というものではなく、仕事をする中であいさつや感謝を伝え合う関係を作っていければいいと思います。
③成功や失敗を振り返り、共有する
成功も失敗も、その事例には必ず学ぶことがあります。
職場の中で、過去の仕事を振り返り、次に生かすことができると組織のレジリエンスは高まります。
さいごに
レジリエンスの高い人は、自己効力感が高く人からの評価に一喜一憂しないといいます。
「自分はできる」と信じることができていますか?
人に厳しいことを言われるとグラグラと気持ちが揺らいでいませんか?
レジリエンスを高めるには、自信を持つことが大切です。
「人にとやかく言われるほど、自分はできない存在ではない」と自分を肯定してあげてくださいね。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2019年1月4日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。