恥を恐れない・恥を乗り越えるための6つの方法とは?臨床心理士が解説

2019.01.25公開 2019.05.16更新

恥をかいても乗り越える方法

完璧を求めない

「人が起こせるものの中でもっとも貴重なのは過ちだ。完璧さからは何ひとつ学べない」

アダムオズボーンという人の名言です。

 

失敗から学べることはきっと多くあります。

 

恥のきっかけである失敗を成長の種だとポジティブにとらえることができたら、恥へのとらえ方もかわるかもしれません。

 

失敗の原因を正しく分析する

恥を感じたとき、自分の中だけに失敗の原因を探そうとしますが、失敗の原因は、おそらく1つではなく様々なことが絡み合っています。

 

冷静に正しく分析することで、次へのヒントも見つかるかもしれません。

 

人に意見を聞く

頭の中が恥ずかしかった出来事のことでいっぱいになって、

「なんであんなことしてしまったのだろう」

「もう人前に出れない!」

と極端な考えになってしまうことがあります。

 

ネガティブな感情はとても影響力が強くあっという間に頭のなかを支配して、偏った考えを生みやすいのです。

 

そんな時は、だれかに意見を求めて、客観的な視点を取り入れることが大切です。

 

意外とよくあることだったり、大事ではなかったりすることもあるかもしれません。

 

 

恥を恐れないために大切なこと

本当の目的を意識する

恥をかくことを避けようとして、本来の目的を見失うことがあります。

 

本来なら「相手に伝わるように発表する」ことへエネルギーを注ぐ必要があるのに、「失敗をしないこと」へエネルギーを注いでいませんか。

 

1つの失敗であなたの価値は変わらない

失敗をすることで「どうして自分はだめなんだろう」と傷つくことがあるかもしれません。

 

でも、あなたが思っている以上に他人はあなたのことを責めないし、その失敗であなたにがっかりすることもないでしょう。

 

むしろ恥をかいてみよう

人間の心理として、「失敗しないように」と強く思えば思うほど、心と体は緊張します。

 

そして、冷静に判断ができなくなり、ネガティブなイメージばかりが浮び、結果的に失敗を起こしやすくなります。

 

逆転の発想で「むしろ恥をかいてみよう」と思うことで気持ちに余裕が生まれ、よい方向に物事が進むこともあるかもしれません。

 

 

さいごに

恥をかきたくないと思うことは、自分が傷つくことを防ぐ方法であるのと同時にチャレンジの妨げになるものでもあります。

 

恥自体は悪いことではありません。

 

成長のきっかけになることもあります。

 

時には、恥を恐れない思い切った行動をすることで新しい世界が開けるのかもしれません。

 

【参考】

対人恐怖心性-自己愛傾向2次元モデル類型間の失敗経験後に生じる感情の差異—自己呈示欲求からの影響— 市川 玲子, 外山 美樹(2016)教育心理学研究/64 巻 2 号

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飯田杏奈

臨床心理士

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。教育機関や療育施設、カウンセリングルームにて勤務。未就学児から大学生、大人までさまざまな悩みに向き合っている。一児の母として子育て奮闘中

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年1月25日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。