恥を成長の機会にするには?仕事・恋愛を例に臨床心理士が解説

2019.02.07公開 2019.05.16更新

恥は成長の機会になるの?

恥が生じる場面、失敗体験に対してどういった意味付けをするかは、個人それぞれです。

 

その出来事を成長の機会としてとらえるか、あるいは、忘れ去りたい出来事だととらえるか。自分がどう考えるかによって、もたらす意味も変わってきます。

 

失敗と向き合い、分析することで、成長の種を見つけることができるかもしれません。

 

仕事でも恋愛でも、多面的に考えていくことでポジティブな意味を見つけやすくなります。

 

また、どんなことでも良い面と悪い面があります。良い面にスポットライトをあて考えていくとよいのかもしれません。

 

 

(例)仕事での恥を成長に活かすには?

「相手の要求にあわないプレゼンテーションをしてしまい、指摘うけた。」

仕事上での成長の種は?

・一度考えた案をほかの人に確認してもらう

・相手の要求を整理してからプレゼンテーションを作る
 

相手との関係での成長の種は?

・指摘をしてもらえたことで相手の要求をより深く知ることができた

・指摘に真摯に対応することで関係を深めることができた

 

自分自身の成長の種は?

・誤りを指摘されたときの対応について学ぶことができた

・1度失敗を経験したので、度胸がついた

 
 

(例)恋愛での恥を成長に活かすには?

「好きな人の前だと緊張してうまく話すことができず、かたまってしまった」

恋愛するうえでの成長の種は?

・好きな人の前で話すときは、あらかじめ話す内容を決めておく

 

相手との関係での成長の種は?

・おとなしくまじめというポジティブな印象を与えることができた

・自分らしい一面を知ってもらえた

 

自分自身の成長の種は?

・自分の新たな一面を知ることができた

・自分らしくアピールする方法について考えるきっかけになった

 

 

さいごに

恥と成長の関係について書きましたが、実際は、「恥はかきたくないが成長はしたい」と感じます。

 

でも、自分の成長を見つけるヒントであるならば、恥はそんな悪いものでもないのかもしれません。

 

ともに恥をかきながら成長していきましょう。

 

【関連記事】

>> 恥を恐れない・恥を乗り越えるための6つの方法とは?臨床心理士が解説

 

【参考文献】

最悪感、恥の喚起状況における赤面の自己救済効果(有光興記(2006)日本心理学会第70回大会 発表論文集)

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飯田杏奈

臨床心理士

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。教育機関や療育施設、カウンセリングルームにて勤務。未就学児から大学生、大人までさまざまな悩みに向き合っている。一児の母として子育て奮闘中

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年2月7日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。