【うつ病の接し方】恋人や友人へのメール…3つの注意点とは?臨床心理士が解説

2018.10.28公開
 

うつ病の恋人や友人で「うつ病かな?」と気にかかる人と連絡を取りたいとき、その方法に迷ってしまうことがあるかもしれません。

 

特に、長い期間会えていなかったり、相手から避けられている気がする…

 

と感じていたりする場合は、その思いもひとしおであると思います。

 

そんな時に、直接会ったり話したりするよりも気楽に連絡を取れるのが「メール」です。

 

しかし、手軽であるからこそ気を付けたいこともあります。

 

今回は、うつ病とメールとの関係について考えてみたいと思います。

 

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うつ病で人に会えない理由とは?

うつ病である誰かと接している人の中には、「どうして会えないのだろう」「なぜ連絡をくれないのだろう」と感じている人もいるかもしれません。

 

ともすると、不満に思っている場合もあるかもしれませんね。

 

しかし、うつ病を抱えた本人にも、そうせざるを得ない理由があるのです。

 

エネルギーの低下

うつ病とは、脳の神経伝達物質のバランスが崩れてしまっている状態です。

 

また、食事や睡眠といった生きるための基本的な活動から、仕事や学業といった社会的な営みまで、あらゆることに気力がわいてこない状態です。

 

人と会ったりコミュニケーションを取ったりすることにも多大な努力が必要になっており、人と接することが難しくなってしまいます。

 

意欲の低下

また、心身のエネルギーが底を尽きかけている状態でもありますから、何かをやろうとする意欲そのものを持つことができません。

 

例え、それまで楽しく出来ていたこと(趣味や関心のあることについての活動など)でも、興味を持てなくなってしまうのです。

 

思考力の低下

そして人と接することができない理由に、うつ病によって思考力が低下していることも挙げられます。

 

例えば、誰かと会うためには、

「会いに行くと決める」

「待ち合わせ場所への行き方を決める」

「待ち合わせ時間から逆算して家を出る時間を決める」

…といったように、考えることや決めることがたくさん出てきます。

 

しかしうつ病の症状が出ているときは、こういった思考や判断を行うのが非常に困難です。

 

考えたり決めたりすることが本人の負担になり、結果として外出をさけることへつながります。

 

 

直接会えない場合メールを送るのはOK?

うつ病を抱えた恋人や友人にメールを送るのは、基本的には悪くないことであると思います。

 

直接会ったり電話で話すよりも手軽であり、相手にとっても負担が軽いだろうと思われるからです。

 

一方で、メールでの連絡を避けた方が良い場合もあります。

 

例えば、「一人にしてほしいと言っていた」というように、相手がそっとしておいてほしいと表明している時です。

 

そういった時は無理に話そうとせず、ある程度時間を置くべきであると思います。

 

また、あなた自身が感情的になっている時(会えないことへの不満を募らせている、相手の様子を知りたくて仕方ない、等)も、メールは控えたほうがベターでしょう。

 

感情的な気分は文面に表れますし、返事の有無であなたの気持ちがさらに揺さぶられることにもなるかもしれません。

 

連絡を取りたい気持ちをぐっとこらえ、心に余裕がある時に連絡してみることをおすすめします。

 

 

メールを送る際に気をつけるべき3つのポイントは?

メールは、直接会ったり電話で話したりするよりも手軽で、負担も軽いコミュニケーションです。

 

とは言え、顔が見えないことはデメリットでもありますから、気を付けるべきポイントにも目を向けたいところです。

 

返事を強要しない

返事があるまでにタイムラグがあるのがメールです。

 

もしかすると、返信がないことも十分にあり得ます。

 

相手は内容を読んだだろうか、返事をする気はあるのだろうか、あるならばいつ届くだろうか…など気になることもあるかもしれません。

 

しかし、「返事が欲しい」と催促するのは相手にとって負担になります。

 

SNSサービスのLINE等では既読マークがつくこともありますが、「読んだのに返事がないのはどうして?」といったことを尋ねるのも控えましょう。

 

朝や深夜の連絡は避ける

うつ病の症状の一つに、「なかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚める」といった睡眠の不調があります。

 

相手の生活や睡眠のリズムを狂わせることにも繋がりかねませんから、早朝や深夜のメールはやめておきましょう。

 

また一般的に、朝はうつ病の症状が強く出る時間帯でもあります。

 

本人にとって負担の大きい時間帯の連絡は避け、昼間から夕方ごろに送るのが良いと思います。

 

簡潔に、適度な長さのものを

基本的に、文字を読むことは労力のかかることでもありますから、メールの内容は簡潔にまとまっているものが望ましいです。

 

また先述したように、うつ病によって思考力や判断力が低下していることも考えられます。

 

そういった意味でも、簡潔で長すぎないメールの方が、読み手にとっては理解しやすいものと思われます。

 

 

「あたたかさ」と「穏やかな言葉遣い」も忘れずに

これまで、うつ病とメールとの関係について考えてきました。

 

うつ病を抱えた相手にメールするときは簡潔な内容を心がけ、返事を催促したり夜中に送ったりすることは避けましょう。

 

相手の負担にならないことが、メールを送る上での大前提です。

 

そして何より大切なのは、あたたかな雰囲気を心がけることです。

 

ともすると、文字での言葉は冷たく響きがちです。

 

そうならないためには、

「あなたはそんなふうに感じていたんだね」

「教えてくれてありがとう」

といった具合に、相手の話を受け止めること。

 

そして、穏やかな言葉づかいを心がけることです。

 

そうすることが、お互いを傷つけないコミュニケーションにつながるものと思います。

 

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鈴木さやか

臨床心理士

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。福祉分野のケースワーカーとして従事したのち、公的機関でテスター兼カウンセラーとして勤務。子どもの問題(不登校、非行、発達障害等)や労働、夫婦問題をはじめ、勤労者、主婦、学生など幅広い立場への支援を行っている。

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