根拠のない自信はうざいもの?根拠のない自信の良し悪しを臨床心理士が解説
根拠のない自信を「うざい」と感じる理由
しかし、根拠のない自信をうざく感じられることがあるのも確かです。
ポジティヴな側面があるのに、うざく感じられてしまうのはなぜでしょうか?
根拠のない自信の中には、
・根拠はないけど自分の力を信じていたり、
・出来ると思い込んでいたり、
・そもそも失敗することを想定していなかったりする
などのことがあります。
これらが必ずしも悪いことというわけではありません。
しかし、場合によっては、自信満々だったのに出来ないことがあったり、ポジティヴ思考でいる様子に理解を示すことが難しく感じられたりして、なんだか「うざく」感じられてしまうこともあるようです。
根拠のない自信の3つのメリット
根拠のない自信を持つことにももちろん、メリットはあります。
1.ポジティヴな気持ちでいられる
失敗やできなかったことなど、マイナスな面に注目するよりも、
「自分のできること」
「自信を持っていること」
を心から信じることが出来ているときには、ネガティヴな思考に陥ることが少なくなりやすいことがあります。
自信を持つことで、ネガティヴな気持ちに脅かされる頻度をより少なく、落ち込みを跳ね返す力を持っていることが多いでしょう。
2.自分をより楽にする
自信というのは、「これでよいのだ」と自分を支えてくれる大きな力であるとも考えることが出来ます。
ですので、自信を持つというのは誰にとっても重要な側面を持っています。
決定すること、行動すること…。
より多くのことについて自分に自信を持っている場合には、よりスムーズに行動をしやすくなります。
3.成功を呼び寄せる
「自分には出来る」という自信があると、失敗することを前提としていませんから、無意識のレベルで失敗に向かうような道を選択せず、成功へ向かう道を選べることがあります。
これは、『予言の自己成就』『自己成就予言』などと呼ばれることがあります。
「こうなるだろう」と強く思い込んだり信じたりして行動することで、結果的に予想していた通りの結果に行きつく、というものです。
つまり、自信をもってこうなるだろう、と信じて行動をすることで、結果的に想像した結果が導かれるということが実際に起こることがあるのです。
根拠のない自信の3つのデメリット
ここまで根拠のない自信のメリットについて紹介してきました。
反対にデメリットはどのようなものあるのでしょうか?
1.周囲の理解を得がたいことがある
根拠のない自信というのは、まさしく根拠がありませんから、本人以外の人が、
「なぜそんなに自信を持てるのか?」
ということが理解しがたいことがあります。
2.崩れやすい
根拠のない自信を持っている場合には、それまで成功を重ねてきた経験などから感覚的に自信を持っていることがあります。
しかし、それが通用しなくなったとき、あるいは失敗したときには注意が必要です。
その自信を支えてくれる根拠がないために、自信を支えていたものがものが崩れてしまい、結果的に自信を失ってしまうリスクをはらんでいることがあります。
3.実は自信がない
これは意外かもしれませんが、根拠のない自信を持っているように見える人は、実はひどく自信を持っていないこともあります。
自分に自信がなく不安や焦りを抱えており、自らを鼓舞するように「大丈夫だ」と自信を持たせるような素振りをすることがあります。
失敗をひどく恐れることもあり、そうならないように事前に十分な準備をすることもあります。
しかし、失敗をしたときにはより自信を喪失させるほどの傷つきを体験してしまうこともあります。
さいごに
「根拠のない自信」というと、なんだかネガティヴな印象を抱かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそのようなことはありません。
自信を持つことは、自分を支えてくれる大切な力にもなりますし、誰にでも自信を持って良い部分が1つ以上はあるものです。
自信を持てるような自分の大切な部分を見つけて、上手に活用しながらあなたらしく生活をしていけるといいですね。
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- 本記事は2019年3月20日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。