【新大学生へ】友達作りの3つのポイントと会話例を臨床心理士が解説
「大学での友達作りが不安…」「初対面の人と友だちになるのは苦手…」
新年度が始まると、新しい環境になる人も少なくないと思います。新しい環境に入ると、人間関係もイチから築いていくことになりますね。
特に大学に進学される方は、高校までのようにクラスもなければ、ほとんど知らない人たちを相手に友人関係を作っていくことになります。
まさに「ゼロからのスタート」となるため、友達作りに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「大学での友達作りが不安…」「初対面の人と友だちになるのは苦手…」というあなたに、大学での友達の作り方のポイントをお伝えします!
大学での友達作り3つのコツ
自分の興味があるコミュニティに所属してみる
冒頭でも書きましたが、大学では高校までのように、毎日集まるクラスがありません。
決まったクラスがないとすると、毎日のように顔を合わせる人はとても限られてきます。
そうすると、心理学で言う「単純接触効果」が期待できなくなります。
「単純接触効果」とは、繰り返し接することで、お互いの好意度が増すことをいいます。高校まではクラスがあったので、それだけで友人関係を築きやすくさせていたのですね。
したがって、大学では特に意識してサークルや部活動などのコミュニティに所属することが、友人関係を築きやすくするポイントといえます。
また、人には対面で話すよりも、共通の趣味のことを話したり、共同作業をしている時の方が、緊張が和らぎ、話しやすくなるという傾向があります。
そのため、サークルや部活に所属することで、会話がしやすくなるというメリットがあります。
話すのが苦手な人でも、「自分の興味のあることや好きなことについては話せる」という方も多いのではないでしょうか?
友達作りのきっかけとして、ぜひご自分の興味のある活動に参加してみてはいかがでしょうか。
困ったことがあったら、周りに訊いてみる
よく友人関係を作るのが苦手という人の中で、「何を話していいのかわからない」といった声をよく聞きます。
確かに、共通の話題が何かもわからない初対面の人と話をしていくのは難しいですよね。
特に、苦手意識を持っている方は、話そうと思えば思うほど緊張し、緊張によってなおさら話す内容が浮かんでこないという悪循環がうまれることがあります。
しかし友達作りのきっかけのとしては、「内容」よりも「どう話したか」が重要であることの方が多いのです。
例として、以下の2つの会話を見てみましょう。
<パターン1>
Aさん:(緊張して)はじめまして、Aと言います。
Bさん:(緊張して)はじめまして。
Aさん:出身はどちらですか?
Bさん:X県です。Aさんは?
Aさん:Y県です。(次は何を質問しよう・・・)
<パターン2>
Cさん:(緊張して)すみません、Z号館はどちらかわかりますか?
Dさん:あそこの角を曲がったところですよ。
Cさん:(ホッとして)ありがとうございます!新入生で構内がまだわからなくって。
Dさん:私も新入生ですよ!何学部ですか?
Cさん:W学部です。Dさんは?
Dさん:Q学部。どんなことを勉強するんですか?
つづく…
パターン1は、Aさんの緊張がBさんに伝わっており、そのために会話がぎこちなくなってしまいます。
対照的にパターン2は、最初に道を尋ねるという目的があり、それが達成されて安心した流れで、自然と会話を続けることができています。
もちろん、必ずしもパターン2の方がいいということではありません。
ただ、「友達作り」を目的として声かけを考えるよりも、「わからないことを質問する」など別の目的があった方が、自然と声をかけられますね。
困ったことがあったら、とにかく周りの人に訊いてみる習慣をつけていくと、自然と話すきっかけが生まれて友だち関係も広がっていくかもしれません。
ぼっち・おひとりさまは怖くない!
ここまで、友達を作るためのポイントをお話してきましたが、そもそも無理に友だちを作る必要はありません。
2012年に京都大学では学食に仕切りを設置した「おひとりさま用」座席が導入され、話題になりました。それから神戸大学でも導入を始めたりと、「おひとりさま」のニーズは高まっています。
周囲から「友だちがいない」と思われることを恐れて、友人関係を無理に作ろうとする若者は少なくありませんが、対人関係が苦手な人にとっては、そういった関係自体が負担になることがあります。
高校までのようなクラスがないことは、逆に言えば、より自由に自分らしく過ごすチャンスでもあるのです。
必要以上に「おひとりさま」を恐れるのではなく、自分が自然で居られる、気の合う人を探すくらいの姿勢で学生生活に望んでみましょう。
さいごに
今回は大学生活で友だちを作るポイントとして3つご紹介しました。
「大学での友達作りが不安…」という人も、力み過ぎず、楽しいキャンパスライフを過ごしてくださいね!
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2016年3月26日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。