生活支援センターとは?対象・支援内容・利用方法・事例を専門家が解説
生活支援センターとは?
精神疾患を抱え、通院治療をしながら無事に社会生活を続けることができている方は多いと思います。
でも、時々主治医に相談するほどではないけれど、ちょっとした悩みや問題を打ち明けることができる場所があったら良いな…と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
地域社会で生活をしていると、何気ない問題が多く出てくるものです。そのような時は、生活支援センターに足を運んでみませんか?
悩みだけではなく、地域社会の人と触れ合うこともできるので、心が軽くなるかもしれませんよ。
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生活支援センターの対象
生活支援センターを利用できる対象者は、以下のような方です。
・地域社会で生活を営んでいる精神疾患の方
・精神疾患を持つ家族がいる方
・自分や家族に精神疾患の方がいない地域住民の方
障害のあるなしに関わらず、すべての方にとって開かれたセンターとなっています。
生活支援センターの支援内容
生活支援センターとは、精神保健福祉法に定められている社会復帰施設のひとつです。
病院や精神障害者授産施設などが運営母体となっていることが多いですが、都道府県知事や市長の許可があれば、個人での経営も認められます。
支援内容としては、
・日常生活上の相談や悩みの支援や援助
・悩みに対する必要機関(病院や保健所、施設など)への連絡調整や連携
・地域住民との交流会の運営、就労支援活動
など多岐に渡っています。
センタースタッフは、看護師や精神保健福祉士、精神医療関係の専門スタッフが配置されています。
生活支援センターの費用
センターを利用する際の費用は、原則無料です。なぜなら、必要な経費は公費でまかなっているからです。
ただ、地域住民の方との交流会に参加した際の食事代などは、実費を出す必要があるケースもあります。
生活支援センターの利用方法
生活支援センターを利用したい場合は、以下のような手続きが必要です。
・かかりつけ病院の主治医がいる場合は、その旨を相談してみましょう。また、関りがある医療スタッフに尋ねてみるのも可能です。
生活支援センターは、病院に併設されていることも多いので、そのようなケースでは受け入れがスムーズに進むかと思います。
・かかりつけ病院などがない場合は、最寄りの市役所の窓口で、利用したいセンターがどこにあるのかを尋ねることも可能です。
また、インターネットなどでセンターを見つけた場合には、連絡先が書いてありますので、直接問い合わせをしてみることもおすすめです。
手続きに気を付けなくてはならないのは、居住地の制限がある場合がありますので、たとえ近くても利用できないことがあります。
そのようなときは、他のセンターを紹介してもらえるように頼みましょう。また、センターを利用する前は、各センターで利用登録をしなくてはならないケースもあります。
生活支援センターの事例
Aさん 60代男性 睡眠障害
Aさんは60歳で定年を迎えるまでは、商社で働く営業マンでした。残業も多く、仕事も大変でしたが生きがいを感じており、規則正しい生活を心がけていました。
ですが、定年になり、会社を退職してからというもの、なんだかやる気がなくなり、毎日をダラダラと過ごすようになりました。
妻の家事を手伝うなど自宅の仕事も積極的にこなしていました。
それでも時間が現役時代と比べると余るようになり、インターネットで好きな動画でも見ようと思い、毎日昔好きだった映画や最新作などをチェックするようになりました。
現役時代はゆっくりと映画さえ見ることのなかったAさんは、動画を見ることに夢中になって行きました。
しかし、日中は気が引けるので、妻が眠った頃を見計らい、主に夜中に映画鑑賞にどっぷりとはまる生活を送るようになったのです。
そのため、しだいに朝起きることができなくなり、昼夜逆転ぎみの生活になってしまいました。
これではいけないと妻の寝る時間帯に一緒に寝ることを心がけるのですが、どうしても眠りに入ることができず、結局は再び映画を朝方まで見てしまうという繰り返しでした。
そのため、体調も優れなくなり、食欲も沸かず、だるさが続くようになったため、妻の促しもあり、精神科病院を受診。睡眠障害だと診断されました。
しばらく通院治療を続けることになりましたが、主治医より映画以外で睡眠の妨げにならない趣味を作ってみてはどうかとアドバイスされ、病院併設の生活支援センターを紹介されました。
そこには、精神疾患を抱える人や地域住民が交流できるスペースも整えられており、自由にそのスペースを使って良いとのことだったので、Aさんは日中に通ってみることにしました。
そこで、色々な話ができる友人もでき、日中を過ごせる場所が出来たため、Aさんの昼夜逆転の生活が元に戻りつつあります。
生活支援センターの注意事項
生活支援センターは、医療的処置をする機関ではないため、病院と同様のケアを行うことはできません。
あくまでも相談機関として理解することが重要です。
ただ、相談内容によっては医療機関などを紹介したり、連絡を取ってくれたりする場合も多いですので、まずは相談してみることが大切だと言えるでしょう。
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- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2017年2月7日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。