ストレスと病気の関係、ストレスコーピングの3つの方法を臨床心理士が解説
私たちは普段の生活の中で、当たり前のように「ストレス」という言葉を使っています。
日々の業務などでストレスがかかり、疲れが取れにくかったり、場合によっては、心身に不調をきたすことも少なくありません。
そこで今回は、ストレスと病気の関係性と、ストレスへの対処法として、3つのストレスコーピングをご紹介します。
目次
そもそもストレスとは?
ストレスという言葉は元々、心理学用語でも医療用語でもなく、工業の世界で使われていました。
工業界では、ある物体に力をかけて歪めるときに「ストレスをかける」という使い方をしていました。
その言葉をハンス・セリエという学者が、医学的にも使いだしたのが始まりと言われています。
セリエは、人の心に何らかの力をかけるもの(=ストレッサー)にさらされたときに感じるものとして、ストレスを医学的に定義しました。
例えば、雨が降っていて、「服が濡れるかも。なんか嫌だな」と思ったとしたら、雨というストレッサーにさらされて「嫌だなー」というストレスを感じていることになります。
セリエによると、長い間ストレッサーにさらされ続けると、色々な症状が出てくると考えました。
ラザルスという学者もストレスに関して研究を行っています。
ラザルスによれば、ある特定のストレッサーは、誰にでもストレッサーになるわけではないということを言いました。
先ほどの例だと、「雨」が好きな人には「雨」はストレッサーにならないのです。
また、解決可能なものであれば、ストレッサーにならないと考えました。
「服が濡れる」ということがストレスであるのならば、傘をさして長靴をはけばストレスは感じないのです。
このように、ストレッサーにどのように対応して解決するかという行動を「ストレスコーピング」と言います。
ストレスコーピングに関しては後ほど詳しく説明します。
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- 本記事は2017年2月22日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。