子育てのイライラで夫嫌いに…夫婦喧嘩から無理なく立ち直るイライラ解消法とは?
仕事人間の夫との溝を埋めるには?
仕事人間で残業に飲み会となると、育児や家事のほとんどは母親がおこなっているのもしれません。
1人で育児のほとんどをこなすには、とても負担が大きく、大変なことだと思います。
1番は、夫にも子育てをする時間を増やしてほしいと思うところですが、その一方で、
夫が子育てに関わる時間の多さよりも、話を聞く、相談にのるなどといった気持ちのサポートのほうがストレス低減につながる
とも指摘されています(遠藤、佐久間ら、2011)。
つまり、多忙で時間がないことよりも、日々子供と向き合う毎日の大変さを労い、子供の成長を共有してもらえることの方が母親にとって重要であるのかもしれません。
そのためのおすすめとして、以下2つをご紹介させていただきます。
1日1回は子育てについて話す
「今日は機嫌が悪く、ずっとぐずぐずしていた」
「学校で先生に褒められて喜んでいた」
など、ちょっとしたことを毎日共有する時間を作ることがおすすめです。
夜遅く帰宅する場合は朝でも、時間が取れない場合は、メールや電話などでもよいかもしれません。
夫婦の2人だけの時間を作る
「なかなか子育ての話を聞いてくれない」
「子供の話になるとイライラしてしまったり喧嘩になってしまう」
といった場合は、まずは子供から離れて「夫婦」としての時間を作ることもおすすめです。
夜泣きに怒る夫へのイライラ
夜泣きなど赤ちゃんの泣きに対する反応は、母親と父親では脳の生理的な違いによって異なってくると言われています。
また、オキシトシンと呼ばれるホルモンによって、母親の方が「赤ちゃんを守らなければ…!」と強く意識しやすく、子育てに非協力的な相手に対してイライラを抱きやすいといったことも報告されています。
また、父親としても、赤ちゃんにすぐ怒ってしまうのは、
「なぜ泣くのかわからない」
「どうやって赤ちゃんと接したらよいのかわからない」
など、父親が子育てに対する不安や自信のなさを抱いていることも考えられます。
とは言え、夜泣きだけでも大変なのに、さらにはパートナーに責められてしまうとこちらの気持ちが持ちませんよね。
まずは、
もし夫が怒りを表していたとしても、母親が自分のことを責めないこと
が大切です。
人は他人から怒られると罪悪感を抱きやすく、自分を責めてしまいがちです。
夫の感情と自分の感情は別のものですので、自分を責めないで守ることが大切です。
また、夫にも子育ての理解を深めてもらうことも大切です。
そのために例えば、
・子育てについて話す時間をつくる
・育児書を読んでもらう
・子育てサークルへの参加など子育て中の他の家族と過ごす時間を作る
といった取り組みもよいかもしれません。
夫婦喧嘩後に上手に仲直りするには?
喧嘩は必ずしも悪いことではありません。
夫婦間の問題を回避したり、攻撃したりするより、話し合ったり譲歩しあったり、適切な対処をすることでポジティブな影響を及ぼすといわれています。
そのための仲直りのコツとして、以下3つ挙げてみました。
まずは自分の気持ちを落ち着かせる
イライラしたネガティブな感情をもったまま、謝っても、感情のメッセージのほうが伝わり、ギスギスしたままになってしまいます。
そのため、まずは深呼吸をして自分の気持ちを落ち着けることを優先しましょう
言葉にして謝る
仲直りの1番の方法は謝罪です。
つい夫婦だと家族なんだから‥と、謝罪をすることを曖昧にしてしまいがちですが、自分の非を認め「ごめんね」と言葉にすることが大切です。
あえて言葉にすることで相手と仲直りをしたい、という誠意を伝えることもできます。
相手の反応を待つ
自分が謝ったにも関わらず、相手がまだ怒っていたり、すぐに態度がかわらなかったりすると、謝っているのに!と不満に思ってしまうこともあるかもしれません。
相手と円満な関係を築くためには、自分の気持ちと同様に相手の気持ちも尊重する必要があります。
そのためには、焦らずに相手の気持ちが戻ることを信じて待つことも大切です。
さいごに
今回は、実体験なども交えてママさん臨床心理士に、夫へのイライラや夫婦喧嘩からの立ち直り方などについて解説していただきました。
いきなり夫に子育てする時間を増やしてもらうのは、現実的ではないかもしれません。
まずは、「子育てを夫婦で一緒にやっている」という感覚を持てるよう、日頃の会話から変えてみていくこともひとつです。
今のお辛い状況を少しずつ改善していきながら、日々の子育てを前向きな気持ちで取り組めるようにしていきましょう。
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【参考文献】
〇今村 三千代 , 鈴木 由美(2019)
父親の育児家事参加と母親の育児不安の検討(2):―家庭内ゲートキーパーに着目して―
日本教育心理学会総会発表論文集 61(0), 517,
〇宮本 純子(2018)
乳幼児をもつ母親へのサポートと育児不安―生きがいに着目して
日本心理学会大会発表論文集 82(0), 2EV-024-2EV-024,
〇遠藤利彦、佐久間路子、徳田治子、野田淳子(2011)
乳幼児のこころー子育ち・子育ての発達心理学 有斐閣
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- 本記事は2020年6月24日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。