産後うつにカウンセリングがオススメな3つの理由とは?【村田あゆみさん】

産後うつは産後女性の10~20%が発症すると言われています。

 

産後2カ月目までの発症が多く、特に産後2週間目のリスクが高いというデータが出ています。

 

出産を終え、新しい家族を迎えて始まる毎日の中で、ママのことはママ自身も周りも目が行き届かないもの。

 

気づいた時には症状が悪化している…ということになりやすいのです。

 

一般的に、うつ状態であることを本人が自覚するのには時間がかかることがあります。

 

特に産後うつの場合、周辺環境も大きく変化しているので、ママの変化が見落とされてしまう傾向にあるのです。

 

>>【産後うつまとめ】特徴・原因・チェック項目・夫婦関係・セルフケア〜

 

 

産後うつ健診にも助成が

そのような状況を受けて、2017年度から厚生労働省が産後うつ健診の助成を行なうことになりました。

 

5,000円が上限の助成で、被保険者はほぼ負担なく健診を受けることができます。

 

また、症状が深刻な場合はそのままカウンセリングや治療に切り替えてもらえるので継続的なケアが受けられるのも大きなメリットです。

 

産後うつかな?と思った時には早めに受診をし、必要があればカウンセリングを受けるなどのケアをスタートすることが非常に大切になります。

 

 

誰も気づかない産後ママの変化

先に述べたように、ママ自身も、パートナーや家族も、新しい生活に精いっぱいで赤ちゃんを迎えた家庭の中でママの変化に気づける人はほとんどいません。

 

里帰り出産も含め、自宅に戻ってからの産後の生活は環境が大きく変わります。

 

何となく調子が悪いと感じることも、産後の肥立ちの悪さや生活の変化によるものとして見落とされがちです。

 

産後うつのリスクが高まる2週間目というのは、退院後、1週間健診と1か月検診の間の孤立しやすい期間。

 

身体もまだ整っていないうちからワンオペ育児がスタートしている人も多く、相談しようにも相談先も思いつかないような状況の中で、初めてだらけの子育てに悲鳴をあげたくなってしまうのです。

 

自治体で行なっている赤ちゃん訪問などをこの期間に合わせるなどして、客観的にママの状態を見てもらえる環境を設定することが、産後うつの早期発見につながります。

 

 

ママのこれまでの人生が影響

産後うつになりやすい人の傾向のコラムでもお伝えしていますが、ママ自身がどんなふうに育ってきたかという成育歴が産後うつに影響していることがあるのです。

 

失敗を許されなかった、

頑張れば結果が出ると思っていた

 

等々、赤ちゃんを前にして、これまでの生き方を全否定されるような状況に遭遇したり、ママ自身が幼少期に抱えていた感情がフラッシュバックするようなことも起こります。

 

そのような成育歴を含めたカウンセリングは、専門家でなければ行なえません。

 

産後うつに自分の生い立ちが影響しているなんて思いもよらないですよね。

 

だからこそ、「ちょっと変だな」と感じた時には、プロの手を借りることが大事なのです。

 

 

自分では大丈夫と思っていても

手塚治虫の有名なマンガ「ブラック・ジャック」では、主人公ブラック・ジャックが自分で自分の手術をするシーンが出てきますけれども、

 

実際に自分で自分を診断するというのは、特にメンタルの部分においては難しいことでしょう。ましてそうした知識がなければなおのことです。

 

産後は、母性ホルモンと言われるオキシトシンが大量に分泌されていることもあって、大変な産後時期にもわが子を最優先にみようという意識が働きます。

 

毎晩2時間おきに起きて授乳やおむつ替えをするなんて、普段の生活の中ではそうそう出来ることではないですよね。それもオキシトシンのおかげなのです。

 

けれども、そのために「無理がきいてしまう」時期にもなってしまいます。

 

自分では大丈夫と思っていても、徐々に育児疲れが蓄積して産後うつにつながってしまうケースは少なくありません。

 

自分の状態を客観的にみるのは、ほとんど不可能と思っておいたほうがいいです。

 

 

カウンセリングを受ける前

ここからは私の体験をお伝えしますね。

 

私が自分が自分ではないように感じたのは、2人目の産後2カ月目に入ったころのことでした。

 

泣き止まない赤ちゃんにイライラが抑えられなくなって、洗面所にある洗濯かごを思いきり蹴飛ばしたんです。

 

そんな風に物に当たるようなことをしたことがなかったので、やってしまってから「何をしているんだろう?」と自分が怖くなりました。

 

ですが、一度開いてしまったパンドラの箱はもう閉めることはできませんでした。

 

そこからイライラすると別室に逃げ込んで知らんぷりを決め込んだり、泣いている赤ちゃんを怒鳴ったりするようになりました。

 

上の子にもささいなことでキレて突き飛ばす、脅す、暴言をぶつけるといった振る舞いで、自分のうっ憤を晴らしていました。

 

おかしいと思いながらも、どうしていいか分からないし、支援センターは、虐待を疑われたり、ダメ母と思われて、二度と子どもと一緒には行かれなくなると思って、連絡ができませんでした。

 

 

カウンセリングで知った自分

産後5カ月になるころ、たまたま誘われていった講演会が「ちゃんと泣ける子に育てよう」というテーマの講演で、そこで母親の産後うつのことも取り上げれていたのです。

 

私は、子育ての不安について質問したところ、即カウンセリングを受けるよう勧められたのでした。

 

自分で何とかするしかないと思っていたのですが、プロの目から見たら危険な状況だったのでしょうね。

 

そこから1年2カ月にわたるカウンセリングを受ける中で分かったのは、「完璧でなければ認められない」という私の思い込みでした。

 

幼少期の容姿のことから、学生時代の成績、キャリアといったさまざまなことに対して、常にトップレベルであることを親から求め続けられていたこと(けれど、応えられないという劣等感)を感じていた私にとって、

 

「母親としてすべきことができていない」自分に自信を喪失し、私はちゃんと努力し続けてきたのに、ちゃんとやってくれないわが子に怒りを増幅させていたのでした。

 

自分にとっては当たり前すぎて気にもなっていなかった、思い込みや幼いころの我慢が、子育てによってあらわになったのです。

 

カウンセリングの回を重ねるたびに、そうした思い込みや抑えていた感情から解放されていきました。

 

このようなアプローチをもっと手前の段階で受けられていたら、こんなに長期化することなく解消できたことだったのかもしれません。

 

 

さいごに

産後というのは、心身ともに大きな変化にさらされるときです。

 

そして、愛しいわが子もまた日々めざましく成長していく時です。

 

そんな貴重な時期をつらい思いで過ごすことのないように、小さな異変を見過ごすことなく専門家のカウンセリングにゆだねてください。

 

家族とあなた自身の幸せのために。

 

>>【産後うつまとめ】特徴・原因・チェック項目・夫婦関係・セルフケア〜

 

 

村田あゆみさんのコラム一覧

【Part  1】産後うつかも?経験者が教えるチェックしたい3つの前兆とは?

【Part  2】産後うつの原因って?実体験で分かった3つの原因

【Part  3】産後うつになりやすい3つの特徴や20のチェック項目とは?

【Part  4】産後うつで夫が嫌いに…すぐに実践できる3つの克服方法とは?

【Part  5】産後うつにカウンセリングがオススメな3つの理由とは?

【Part  6】産後クライシスの解決法!私が実践した3つの方法をご紹介

【Part  7】産後うつクライシスで離婚?後悔する前に試してほしい3つのこと

【Part  8】産後クライシスで夫が浮気…夫婦関係を改善する3つの方法とは?

【Part  9】産後うつを夫が理解しない…夫の理解を得るための3つのコツ

【Part10】産後うつへの夫の対応…ついやりがちな3つのNG対応とは?

【Part11】産後うつで夫ができることって?私が嬉しかった3つのこと

【Part12】産後クライシスで夫がうつになる前に!4つの予防方法とは?

【Part13】二人目で産後うつの再発が心配…大切な5つのマインドセットとは?

【Part14】産後うつで夫の仕事に影響…夫が仕事と子育てを両立する3つのコツ

【Part15】産後うつはいつまで続く?14の特徴・4つのセルフケアとは?

シェア
ツイート
ブックマーク

村田あゆみ

Shiny Edu代表・教育コンサルタント

高校教師として3,000人を超える高校生を指導。「21世紀型子育てレッスン」講座・講演主催。教員経験、子育てでの産後うつ、不登校経験から学童期までの母子の関わりの大切さを伝えています。【所有資格】中学校1種教員免許状(国語)、高校専修教員免許状(国語)、JAOS認定留学アドバイザー、アドラー心理学ELMリーダー講師、勇気づけ親子心理学SHINEbasicリーダー講師

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年5月13日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。

関連記事