【臨床心理士解説】完璧主義で失敗が不安…ミスが多く落ち込み自信が持てない…どうすれば?
(質問)完璧主義なのに、失敗が不安であるがゆえにミスが多くなりがちです。それで落ち込み自信が持てなかったり、パニックになってしまいます。完璧主義の人がミスを建設的に前向きにとらえていくためにはどうしたらいいでしょうか?
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失敗が不安…完璧主義が陥りやすいパターン
失敗が不安でミスが増える、というのは完璧主義の人が陥りやすいパターンの一つです。というのも、
「失敗したくない」「失敗してはいけない」という気持ちから緊張してしまったり集中を欠く
→ミスが起こる
→失敗してしまったと焦る(パニックになる)
→自己嫌悪(自信を失くす)
→「より失敗したくない」という気持ちが強くなる
という悪循環を繰り返してしまうのです。
失敗やミスを建設的に、前向きにとらえていくためには、失敗自体の認識をこれまでと変えることや、失敗したときに気持ちを軽くする手段をもっておくことがお勧めです。
失敗やミスの認識を変えるには色々な方法がありますが、ミスをポジティブなものに置き換えることが失敗を前向きにとらえるにはおすすめです。
以下に、完璧主義の人が失敗やミスに対する不安を克服する上での対処法についてご紹介します。
失敗は伸びしろ
失敗をするのは、その部分にまだ伸びしろがあるからです。
うっかりミスならば、そのうっかりが起こらないような方法を見つけられれば今よりももっと合理的に仕事ができます。
ミスをしたことで問題点に気づき、分析して解決すればより成長できるのです。
失敗はトレーニング
ミスをした、という事実はどうしても多かれ少なかれストレスを感じるものです。
なので、いっそのことミスを「自分が打たれ強くなるためのトレーニング」だと思うことも手です。
ミスに直面するたび「よしきた、今回も乗り越えてやるぞ」と筋トレのメニューやランニングのコースを見る気分で、ミスの内容を見つめてみてもいいかもしれません。
失敗は経験値
全くミスをしない唯一の方法は、何もしないことです。
ミスをしたということは、それだけ仕事をしているということでもあります。
失敗から学ぶことは沢山あり、ミスをすればするほど成長の機会を得られるということでもあります。
いわば、ミスの数は自分をレベルアップさせるための経験値なのです。
上記のようにミスを前向きなものとして置き換えてみると、ミスを指摘してくれた人にありがとうと心から思えるくらいにミスを大切にすることができます。
ミスは「してはいけないもの」という認識から「自己成長のための糧」
と考え直すことで、完璧主義な性格と折り合いをつけつつ、ミスを前向きに捉えることができるようになります。
また、ミスをしたときの気持ちをフォローする方法をいくつか持っておくと、ミスに対する心理的なハードルを下げることができ、「失敗したくない」「ミスをしなくない」という自分へのプレッシャーを軽減することができます。
例えば以下のようなものがあります。
ミスした日には特別なご褒美を
「頑張ったのにミスしちゃった気の毒な自分にご褒美を」
というように、ミスをしたときには自分を励ますものを用意しておくのも気持ちを楽にすることがあります。
例えば、
・入浴時に普段は使わないちょっといいバスボムを使う
・仕事帰りにケーキ屋さんに寄る
・夜にアロマキャンドルを焚いてちょっと豪華な食事を楽しむ
・少し高めのパックをする
ミスが起きたとき、
「あ、それなら今日は〇〇をしよう(できる)」
とちょっとでも頭をよぎると、今までよりもミスを少し気楽に受け止めることができますよ。
気軽に相談できる場所をもっておく
ミスをしたときにその辛さを一人で抱え込んだり、誰にも話せなかったりすると、自分の中でミスをうまく消化できなくて溜め込んでしまうことがあります。
そうするといつまでもミスを前向きにとらえられず辛くなってしまいます。
そんな時に気軽に相談できる相手がいると、自分の心を整理することができ、今度どうしていったらいいかに気が付くことができたり、ミスに対して新しい見方を見つけることができます。
ネガティブな話を毎回友達にするのは気が引ける、という時にはオンラインの相談室を利用する方法もあります。
最近ではツイッターやライン、メールなどを使ったものもあり、ミスをした日だけ連絡がしたい、という時にも便利です。
パニックには薬をお守りに
ミスをしたときに自分でもコントロールができないほどのパニックに襲われる、ということがある場合には、一度心療内科や精神科を受診し、パニックになったとき(又はなりそうなとき)に気持ちを落ち着かせてパニックを防ぐ薬を処方してもらうのも手です。
必ず服用しなくてはいけないというものではなく、「もしもパニックになってもこれを飲めば大丈夫」と安心できるお守りのような効果も期待できます。
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- 本記事は2023年2月17日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。