躁(軽躁)でもうつでもない平常時の自分なりの定義と働き方【松浦秀俊さん】

2018.05.21公開 2018.10.03更新
 
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この記事はゴールデンウィーク最終日に書いています。

 

私は連休が苦手で、簡単にリズムが崩れてしまいます。

 

今は睡眠も増えて来ているので、平日の仕事生活により、リズムを戻していきたいです。

 

今回は「躁(軽躁)でもうつでもない平常時の自分なりの定義と働き方」。

 

これは当事者の方と話すと、かなりの確率で話題にあがってくるテーマでもあります。

 

>>【松浦秀俊さん連載まとめ】双極性障害と仕事と「妻」視点【全7回】

 

軽躁でもうつでもない状態?

「双極性障害の軽躁でもうつでもない状態って、どんな状態?」

 

私自身、双極性障害の診断をうけた当初も、平常時がどこなのかを模索しました。

 

自分の状態を振り返ると、常に軽躁っぽくもあるし、うつっぽくもある。

 

双極性障害の本を読めば、「軽躁状態では重要な決断をしてはいけない。うつでも重要な決断をしてはいけない」と書いてある。

 

「じゃあ、いつ決断するんだよっ」

 

って、一人ツッコミをいれたりもしました。

 

 

私が今考える平常時とは?

そもそも現在は「平常時がどんな状態か」をあまり重要視してません。

 

それよりも、気分が少し上がってきた状態(軽躁になる黄色信号)になったら、行動を抑えて落ち着いてくればOK。

 

気分が下がってきた状態(うつになる黄色信号)になったら、活動をして気分が持ち上がってくればOK。

 

軽躁とうつの上下の黄色信号をサインとして、そこよりも内側におさまっていれば、広い意味で平常時と考えています。

 

例えるなら、画家が鉛筆でモノを書く時、背景から描くことで自然とモノが現れるようようなイメージ。

 

平常時を最初から浮かび上がらせようとするわけでなくて、軽躁とうつという外側を明らかにすることで、結果的に平常時らしきものがあらわれる…。

 

そんな感覚で私は捉えています。

 

平常時の自分なりの働き方 ですので、ここからは以前書いたコラムにもつながりますが、やはり重要なのは「注意サイン」。

 

厳密には、黄色信号よりも手前の状態である「注意サイン」。

 

これを掴んで対処するようにします。

 

(もし注意サインでの対処が難しかったら、より気付きやすい少し気分が上がり気味、もしくは下がり気味での対処が大事だと考えます)

 

軽躁で注意サインがでれば、仕事量を見直したり、他の人に仕事をお願いしたり…。

 

また、うつの注意サインが出てくれば、ハードルの高い仕事をほかの人にお願いする代わりに、自分が無理なく出来る仕事の量を増やしていくなどが大切かなと思います。

 

 

どの状態を基準に働くか?

ただ、平常時について補足でお伝えするとすれば、自分自身をコントロールしやすい状態は「少しうつ寄りの状態」です。

 

軽躁とうつの黄色信号を気をつけて働き続けてくると、その上下の間でも、「少しうつ」っぽい状態は、私にとっては自覚しやすいことが分かってきました。

 

双極性障害の対処が難しくなる要因として、軽躁状態なのかどうか気付きにくい点にあると考えます。

 

「少しうつ」を基準に生活することで、少しでも気分が上がって来た時は把握しやすい。

 

よって、対処も早めに打てるようになりました。

 

 

自分を眺める客観的な視点を

「とはいえ、ずっとうつっぽい生活は辛いのでは?」 と言われることもあります。

 

私はそこまで悲観的には捉えてなくて、「浮足立たないように生活する」という感覚に近いかなと思っています。

 

私は広報の仕事をしているので、急にメディア取材が舞い込むことがあります。

 

そのまま、その吉報に身を任せれば、簡単に軽躁になってしまいます。

 

ただ、そこで自分自身を上から眺めるもうひとりの自分がいて、

 

「今、浮足立つと双極の思う壺。嬉しさを噛み締めながらも抑えて行動すること」

 

と言い聞かせる。

 

そして、人に取材の話をするときも、伝えたいテンションの1/3くらいに抑えて伝えるなどし、抑制しています。

 

 

さいごに

何か嬉しいことがあっても、嬉しさを感じつつ浮足立たない。

 

嬉しさを感じないわけではなくて、その気分は感じ取りながらも、それでテンションを上げたり行動しすぎたりしないようにコントロールする。

 

テンションが上下することは、それだけでも多くのエネルギーを使うことになると思います。

 

そのエネルギー消費を日頃から少なくさせることで、企業での勤めびととして細く長く生きれるのではないか、と思っています。

 

>>【松浦秀俊さん連載まとめ】双極性障害と仕事と「妻」視点【全7回】

 

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松浦秀俊 双極勤めびと(双極性障害の支援員&広報)

1982年生まれ、国立名古屋工業大学卒。島根県出身、現在は東京都在住。一児の父。21歳で発症。20代で転職3回休職4回を経て、リヴァ社の社会復帰サービスを利用。後に同社入社、勤続7年目(休職0回)。精神保健福祉士。産業カウンセラー。WRAPファシリテーター。

blog: https://note.mu/mahide

Twitter: @bipolar_peer

 

 

松浦秀俊さんの連載一覧

【Part  1】双極性障害では仕事が続かない?正社員7年目のホントのトコロ

【Part  2】双極性障害の私が実践する仕事上のちょっとした工夫

【Part  3】双極性障害での仕事探し!大切にしたい5つのこととは?

【Part  4】躁(軽躁)でもうつでもない平常時の自分なりの定義と働き方

【Part  5】仕事上、双極性障害で辛い2つのことと私なりの対処方法

【Part  6】双極性障害で職場復帰までの工夫、嬉しかった職場での接し方とは?

【Part  7】妻からみた双極性障害の夫。出会い・結婚・子育て・家族としての工夫や悩み

 

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