双極性障害で職場復帰までの工夫、嬉しかった職場での接し方とは?【松浦秀俊さん】

2018.06.18公開 2018.10.03更新
 

今回のコラムで、私の担当分は最後。次回が本当の最終回ですが、その記事は私とは別の視点でお届けしたいと思います。

 

これまでもコラムを書く時、双極性障害特有の気分の波について合わせてお伝えしてきましたが、当初の予測通り、掲載期間にも上下の波がありました。

 

今は、低め安定からやや上がってきているところ。ここが一番、安定的に仕事ができます。

 

勤続7年目の今、この3ヶ月の間でも双極性障害特有の気分の波はあります。

 

ただ、「それでも何とか勤めびとはやっていけています」ということを、何よりお伝えしたいです。

 

>>【松浦秀俊さん連載まとめ】双極性障害と仕事と「妻」視点【全7回】

 

私が職場復帰までにした工夫

さて、今回のテーマは「双極性障害で職場復帰までの工夫、嬉しかった接し方」です。

 

私は現在の職場で勤続7年目。

 

休職はないのですが、双極性障害の気分の波、落ち込みにより有休を使って休みを取ったことはあります。

 

会社を休むときのパターン

私が調子を崩して会社を休む時の悪循環パターンがあります。

 

まず、気分の落ち込みにより会社を休もうと考えます。

 

実際に休むことを会社に連絡したあと、ケータイの電源を切ります。

 

そして、現実逃避をするために寝逃げ、睡眠することに逃げます

 

朝から夕方までご飯も食べません。

 

「会社を休む人間に食事をとる資格はない」と自分を責める考えの現れでもあります。

 

何もかもがダルくなってしまい、夜寝る前のお風呂にも入らない。

 

そして翌朝、お風呂に入ってないので、外出準備のハードルが高い。

 

前日にご飯も食べてないので体力ない。よってまた休む…という悪循環に陥ります。

 

悪循環の背景にあるもの

また、そもそもこの悪循環に陥る落ち込みの要因には、大きなプレッシャーの仕事を抱えている事があります。

 

思考がぐるぐるして、動悸もして落ち着かない状態になり、そのまま寝て朝起きると、気分が落ち込んでいる…ということがよくあります。

 

悪いパターンを断つために

悪いパターンを断つ努力として私が行うのは、悩んでいることを素直にそのままメール文章にしてみることです。

 

それにより、今の悩みを自分の外に出して、客観的に冷静に見ることが出来ます。

 

また、実際にそれを上司に伝えます。

 

私の場合は一度、メールを送りその後、電話で話をします。

 

会社によっては、メールで大事な報告をすることは許されていないかもしれません。

 

しかし、どうしても口頭では言いづらいことに関して、私はメールを活用し、自分の伝える力を補います。

 

問題を共有することで肩の荷がおりる

相手に状況を分かってもらえると、1人の問題から上司との共有の問題に代わり、かなり肩の荷がおります。

 

そこまでくれば、後は無理をせず、その日は休んで翌日に出社できるよう、自宅で生活リズムを整えます。

 

自分を責める気持ちも薄れ、食事も取ることができる。

 

それらにより、悪循環から抜けて翌日は出社できるようになります。

 

とはいえ出社しづらいときは…

とはいえ、気分の落ち込みで休んだ翌日は、とても出社しづらい心境になります。

 

「ダメなやつと思われるのではないか」

 

「仕事の負担を他の人に与えてしまったのでは」

 

といった考えがぐるぐる…。

 

このぐるぐる思考にいくら対処しようとしても、私の場合は難しいです。

 

結局、その思考をできるだけ早く終わらせるために、通常より早く会社に行きます。

 

「かもしれない」思考は、それを現実とすり合わせることでしか消せないので、出社して同僚と挨拶をして会話をし、事実ではないことを確認することで安心できます。

 

 

嬉しかった職場での接し方

同僚がいないタイミングでの面談

気分の落ち込みで休みが続いていた時、休めば休むほど、同僚と顔合わせできないと思い込んでいる時がありました。

 

その時にありがたかったのは、同僚がいない土日に面談を設定してもらえたこと。

 

面談という名目ではなく会えた

また、面談という名目でもなくて、気軽に呼び出してもらえたのは助かりました。

 

私は趣味でギターをやっているのですが、事務所の隅にギターが置いてある場所があり、

 

「最近ギターひいてる?事務所に弾きにこない?」

 

と、日頃病気のことを相談している同僚の方に誘われました。

 

気分が落ちている時なので、何か抜け出すキッカケが欲しかった私は、それなら少し行ってみようかなと思えました。

 

 

ギターを弾きに行くという、低めのハードルで外に出て、人に会え、その流れで相談ができ、そして会社に行くことへとステップをつなげていけました。

 

業務負担の調整や声かけ

他にはやはり、業務負担の調整です。

 

以前も触れてますが、自分の得意不得意により、負担を減らしつつ、かと言って仕事が無いことで自信をなくさないように自分のできる仕事を振ってもらいました。

 

また、声かけもありがたかったです。

 

「ゆるく行こう」

「今日の調子は?」

「特に今は体調優先で」

 

私のことを気遣ってくれていると感じられる声かけは、とてもありがたいものでした。

 

関わる人の範囲を選択できたら尚嬉しい

あとは、関わる人の範囲も選択できるとありがたかったです。

 

私の会社では毎月、全社員集まって会議をしますが、休み明けのメンタルでは人の目が気になってしんどくもあります。

 

そのため、輪に入れないことで余計に落ち込んだりもありました。

 

なので、まずは自分の所属チームと相談役の人にだけ関われるよう配慮してもらい、慣れてきたら全社の集まりにも参加するという段階があることが助かりました。

 

 

次回、最終回

次回は、私とは違う別の視点からコラムをお届けして、本当の最終回としたいと思います。

 

最後まで、ゆるりとご覧いただけると嬉しいです。

 

>>【松浦秀俊さん連載まとめ】双極性障害と仕事と「妻」視点【全7回】

 

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松浦秀俊 双極勤めびと(双極性障害の支援員&広報)

1982年生まれ、国立名古屋工業大学卒。島根県出身、現在は東京都在住。一児の父。21歳で発症。20代で転職3回休職4回を経て、リヴァ社の社会復帰サービスを利用。後に同社入社、勤続7年目(休職0回)。精神保健福祉士。産業カウンセラー。WRAPファシリテーター。

blog: https://note.mu/mahide

Twitter: @bipolar_peer

 

 

松浦秀俊さんの連載一覧

【Part  1】双極性障害では仕事が続かない?正社員7年目のホントのトコロ

【Part  2】双極性障害の私が実践する仕事上のちょっとした工夫

【Part  3】双極性障害での仕事探し!大切にしたい5つのこととは?

【Part  4】躁(軽躁)でもうつでもない平常時の自分なりの定義と働き方

【Part  5】仕事上、双極性障害で辛い2つのことと私なりの対処方法

【Part  6】双極性障害で職場復帰までの工夫、嬉しかった職場での接し方とは?

【Part  7】妻からみた双極性障害の夫。出会い・結婚・子育て・家族としての工夫や悩み

 

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