自己否定がやめられない原因や克服法!良い口癖を精神保健福祉士が解説
自己否定をする3つの原因
繰り返し繰り返し、自分に対して、否定的な言葉を投げかけるのは、自分で自分を虐待しているのと同じことです。
では何故、自己否定をしてしまうのでしょうか?
自己肯定感が低い
自己肯定感とは、自分は価値があり、愛されるべき存在と感じられる感覚のことです。
生きていくための、土台、根本のエネルギーのようなものです。
お金や地位など「何かを持っているから価値がある」というのではなく、「何も持っていないとしても、自分は価値がある」と信じられる感覚です。
自己肯定感が低いと、自己否定的な感情が高まり、自虐的で破滅的な行動に陥りやすいと言われています。
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生い立ちに問題がある
子ども時代の養育環境は、自己肯定感の形成に大きな影響を与えると言われています。
特に、虐待を受けて育ったり、養育者との別離体験があったり、母子の愛着が不安定な場合、自己肯定感に影響を与えるといわています。
精神疾患
うつ病に罹患すると、自己否定の感情がこみあげてきます。周りの人がいくら「そんなことないよ」と打ち消しても、自己否定感が止まらなくなります。
なお現実に、そんなことを言っている人はいないのに「消えろ、消えろ、消えろ」といた声が聞こえてくるという場合、別の病気の可能性もあります。
強い自己否定感が慢性的に続き、
・眠れない
・意欲がわかない
・死にたい気分になる
など、日常生活にも支障をきたすような状態の時は、病気の可能性もあるので、メンタルクリニックの受診も検討するとよいでしょう。
自己否定の克服方法3選+良い口癖
ネガティブな口癖は、周囲にも悪影響
口癖は思考の癖でもあります。
ネガティブな口癖を続けていると、ネガティブな思考が更に強化されてしまいます。
その上、ネガティブな口癖は周囲の人にも、マイナスの影響を及ぼします。
最初は心配していたわってくれていた人達からも、だんだんと敬遠されるようになってしまいます。
ネガティブな口癖は、マイナスのオーラを噴出しているので、人が離れるのは当たり前ともいえます。
口癖は、感情が高ぶった時に思わず口から出てしまうものです。
しかし、言葉として繰り返し口に出すことで、どんどんネガティブの土壺にはまり、周囲にも悪影響を及ぼしますので注意が必要です。
ネガティブな口癖を、ポジティブな口癖に変えてみる
言葉は言霊といって、古くから、良い言葉を発すれば良いことが起こり、悪い言葉を発すると凶事が起こると言われています。
ネガティブな言葉を繰り返すと、どんどんネガティブ思考が強化されますので、理にかなっているといえます。
そこで、ネガティブな口癖を、ポジティブな口癖に変えてみましょう。例えば、
「あーあ、暇だな」
→「やったー!時間がある!」
という具合です。「あー暇だな」と呟いてしまうと、
「今日もやることがないな…」
→「誰からも必要とされていないな」
と考えてしまいがちですが、「やったー!時間がある!」と呟けば、
「今日は何をしようかな?」
→「やりたかったことをやってみよう」
と前向きな思考に発展します。
「無理…できるわけない」
→「すごい、ビッグチャンスが来た!」
「もうダメだ、終わりだ」
→「ま、いっか、ちょっと休んで考えよう」
「疲れた、消えたい」
→「あー今日もよく働いた!ぐっすり寝よう、おいしいものを食べよう」
「私なんて…」
→「私って、逆境を乗り越える力があるんだよね!」
自分にネガティブな口癖があることに気づいたら、今日から、ポジティブな口癖に変えてみましょう。
自分を大切にする
自己否定がやめられない人は、自分を粗末に扱いがちです。
自分に対してこそ、おもてなしをしましょう。
頑張って働いたら、美味しいものを食べて自分をいたわりましょう。
美味しい食事やおしゃれといった、ちょっとした贅沢に罪悪感を持つ人もいます。
特に「お前には、こんなものは似合わない、お前には贅沢だ」と言われて受けて育つと、強い罪悪感を持ったり、実際に実家の家族から嫉妬されることもあります。
この罪悪感や嫉妬はとても厄介なものですが、はねのけて自分を守りましょう。
負の攻撃をかわすコツは、自慢をしないこと。
美味しいものはフェイスブックなどにアップするのではなく、自分だけのフォトアルバムやダイヤリーにそっと記録しましょう。
謙虚な態度は自分の身を守ることにもつながります。
「自分が頑張れたのは、チャンスをくれた上司のおかげです。」
と、周りの人達への感謝は常に言葉に出すようにしましょう。
さいごに
今回は、自己否定がやめられない、原因と克服方法について考えてみました。
自分だけで克服が難しい時は、カウンセラーの力を借りるのも良い方法でしょう。
今日からぜひ実践してみてください。ご参考になれば幸いです。
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- 本記事は2019年1月9日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。