身長や顔への容姿コンプレックス…3つの克服方法とは?臨床心理士が解説
2つのコンプレックス
コンプレックスは相対的、主観的なものの2種類に分けることができます。
相対的コンプレックス
相対的なコンプレックスは他者との比較で生じます。
もしあなたが、「周囲と比べて自分は背が低い(高い)、見た目が悪い」と思っているなら、それは相対的コンプレックスです。
「●●ちゃんはいつも成績が優秀」
「お兄ちゃんと比べてあなたは…」
など、常に誰かと比較される環境で育ってきた場合、相対的コンプレックスを感じやすくなる傾向にあります。
低身長・高身長などはぱっと見ただけで比較しやすいので、コンプレックスになりがちです。
主観的コンプレックス
一方、本当はコンプレックスと感じる必要がないのに、「私は…」と思いこんでいる場合もあります。
例えば、昔お付き合いしていた相手に、
「もっときれいな人と付き合いたいんだ」と言われて別れた経験がある場合、
「私は美人じゃない…」
と必要以上にコンプレックスに感じる場合があります。
これを主観的コンプレックスと呼びます。
あなたのコンプレックスはどちらに該当しますか?
容姿コンプレックス克服の3つのポイント
誰に何をきっかけにしたコンプレックスかを知る
どんな人に対してコンプレックスを感じるのか考えてみましょう。
例:同期の〇〇さん、ママ友、高校の頃からの親友など
そしてその人のどんなことに対して嫉妬心を感じるのか、(自分のコンプレックスを見つめることは辛いと思いますが)客観的に考えてみましょう。
次に、“何をきっかけにコンプレックスと感じるようになったのか”に振り返ってみましょう。
どんなにきれいなボディの車でも、パンクしたタイヤでは走り出すことはできませんよね。
・自分のコンプレックスの中身
・コンプレックスになった経緯
を丁寧に理解することは、コンプレックス克服のファーストステップとして重要です。
コンプレックスを感じる習慣を断ち切る
コンプレックスでお悩みの方は、コンプレックスを自ら認識させるような悪い習慣を持っています。
例えば、
・モデルのインスタグラムを見る
・読者モデルのブログを読む
・ダイエットに成功した友達と仲良くしている
・親友が絶世の美人
・体型に対してストイックすぎる家族と同居している
など。
もしあなたが身体や見た目にコンプレックスを持っていた場合、こういった環境はあなたを追い詰めることになります。
カナヅチなのに、毎日スイミングスクールに通わなければならないことと同じです。
「私はあの子みたいに細くない、かわいくない」
などと、否応がなしに自分のコンプレックスを考えることとなり、とてもストレスフルです。
こういった悪習慣は、断ち切ることが大切です。
ご自身にもそういった習慣がないか振り返ってみてください。
コンプレックスをエネルギーに変える
すべての人は、身体・容姿・性・能力・経済力などに対する劣等感を抱いています。
そして、人生の目標は劣等感を補償する(補う)ことにある、というふうに心理学では考えられています。
つまり、
人生の目的はコンプレックスを克服することであり、生きる原動力
になるのです。
実際、身長に対するコンプレックスをバネに成功を収めた人は、歴史上多く存在します。
例えば、かの有名なナポレオン。
身長は167cmほどで、当時のフランス人としては平均以上でした。
しかし、彼の周りにいる軍人が軒並み高身長であったため、強いコンプレックスを感じていたと言われています。
そんな彼も英雄として、歴史上にたくさんの偉業を残しています。
コンプレックスが強いほど、それはあなたのエネルギーとなり、人生を創造するエネルギーにつながります。
あなたはどんな目標を持っていますか?
身長に対するコンプレックスを勉強へのエネルギーに変え、海外の有名大学への進学を目指す…
容姿へのコンプレックスを仕事へのエネルギーに変え、最年少での社長昇進を目指す…
などなど。コンプレックス克服のために最適な方法は、
劣等感を“人生で目指したいことへのエネルギー”へ置き換える
ことです。そのためにも、
“自分はどんなことをしたいのか?”
と、内なる声に耳を傾けてみましょう。
さいごに
容姿にコンプレックスがあると、毎日目に入るのでとてもつらいものです。
まずは、
・誰に対するコンプレックスで、
・どんなきっかけだったか、
といった背景を探索してみましょう。
コンプレックスをエネルギーに変えられた時、コンプレックスに感謝する時がやってくるのではないでしょうか。
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- 本記事は2019年4月26日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。