自信がないけどプライドが高い人の特徴や3つの対処法を臨床心理士が解説

2019.04.25公開 2020.06.11更新

あなたの周りに、他人を見下したり、やたらと自慢話をするような人はいませんか?

 

あるいは、「あの人、プライド高いよな~」と感じるような人にお心当たりがある方もいるかもしれませんね。

 

一方で、その人はもしかして、人から馬鹿にされたり、失敗したりすると大変怒ったり、あるいは深く傷ついたりしてしまうような人かもしれません。

 

そういった人にどう接したらいいのか…と難しく感じられたり、自分自身に心当たりがあって、悩んでいる方もいるかもしれません。

 

そこで今回は、自信がないけどプライドが高い人の特徴や対処法についてご紹介していきたいと思います。

 

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自信がないけどプライドが高い人の心理

プライドの高い人のイメージはどのようなものでしょうか。

 

自信があって、自分は出来ると信じていて、周囲にも「自分は出来る」というメッセージを発信していて…。

 

そんなイメージをお持ちの方もきっと少なくないでしょう。あながち間違ってはいないところもあります。

 

その一方で、必ずしもプライドが高い人は自信を持っている、とは言い切れないことが少なからず存在します。

 

つまり、「自信はないけれど、プライドが高い」という場合もあり得るのです。

 

これは心理学では「優越感コンプレックス」などと呼ばれることがあります。

 

 

「優越感コンプレックス」とは?

優越感は容姿や能力、社会的地位などさまざまな要素において、自分は他者より優れているという感情を言います。

 

このような感情の背景には、支配欲や権力欲など、さまざまな欲求が隠れている場合があります。

 

コンプレックスとは、精神分析的な概念において、自我を脅かすような内容が一定の情動を中心に構成されるまとまりとされています。

 

コンプレックスは主観的な体験をその中核に持つために、コンプレックスに触れるような対象についての理解は、非常に主観的なものになりやすいと考えられています。

 

つまり、優越感コンプレックスを持っている(今回では、自信がないのにプライドが高い)場合、

 

その人の主観的な体験として、たとえば、

「人にばかにされたくない」

「失敗するのが怖い」

などの感情が影響した結果、

「自分はこんなにすごい人間なのだ」

とわざわざ周囲にアピール(自慢)をしてしまっている可能性があると考えることが出来ます。

 

もっと平たく言うと、強がってしまうとも言えそうですね。

 

これは、その人自身がひねくれているからというわけでは決してありません。

 

その人がこれまでの人生の中で、人から認めてもらえなかったり、受け止めてもらえなかったりした経験を重ねてこられた場合には、

「認めてほしい」

「受け止めてほしい」

という気持ちの結果として、強がってしまうことは大いに起こりえるものなんです。

 

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花井菜美

臨床心理士

心理系大学院修了後、渡米。現地NPOサポート団体に所属し活動をする。帰国後精神科や発達障害児支援施設にて勤務。学生、主婦、子ども、夫婦関係など様々な問題を抱える方の支援を行う。1児の母。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年4月25日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。