【不登校】親がうつにならないために。意外と身近なカウンセリング先を臨床心理士が解説

2019.08.05公開

一番辛く苦しんでいるのはお子さんに違いありませんが、長期戦になることが多いため、サポートする大人の精神的負担もかなりのものです。

 

不登校の状態にあるお子さんに対しては、言動にあれこれと気を遣わなければならない場面が多く、時に腫れ物に触るように接している親御さんも多いかと思います。

 

また、お子さんがずっと家にいるという環境は、先の見えない戦いのようでもあり、周囲の大人の方も気が滅入ってしまうというのは自然なことです。決して慣れるものではありません。

 

今回は不登校のお子さんと関わっていく上で、決して見落としてはいけない親御さん自身のメンタル面について、どのような方法で安定させていく方法があるのかをお話します。

 

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不登校児(生徒)の親のメンタルケア

1.30分でも一人の時間を持つ

お子さんがずっと家にいるからといって、合わせるように365日親御さんも一緒にいることが望ましいわけではありません。

 

上手く息抜きを図るためには、思い切って1人きりの時間を作ることが有効です。

 

遠出をするなど、長時間お子さんと離れることが心配でも、ほんの少し自分一人になれる時間を作ってみましょう。

 

1時間でも、30分でも構いません。近くのカフェや図書館なども構いません。

 

一人の時間を持つことは、息抜きが出来るだけでなく、頭の整理につながるため、無理なく気分転換を図ることができます。

 

2.悩みを抱えて孤立しないよう、誰かに相談する

不登校のお子さんをお持ちの親御さんが最も陥りやすいのは、周囲から孤立していってしまうことです。

 

家庭であれこれ試行錯誤しても、家族の中だけでは、必ず行き詰まる時が出てきます。

 

不登校の問題というのは、自分たちだけで対応するには限界がありますので、辛い状況を友人やスクールカウンセラーに話し、一緒に考えてもらいましょう。

 

誰かに胸の内を話すことで安心感を得ることができ、ストレスが軽減されます。

 

3.不登校児(生徒)を持つ親の会に参加する

不登校のお子さんを持った方、あるいは臨床心理士などが中心になった、親の会(自助グループ)があります。

 

地域によって活動内容は異なるので、ぜひインターネットで探してみて下さい。

 

具体的な内容としては、

・不登校問題や心理の専門家、不登校経験者(社会復帰している人たち)を招き、勉強会形式でお子さんへの対応について学ぶもの

・それぞれの体験談を話し合い、気持ちを共有しあうもの

など、様々です。

 

こういった場へ参加することは色々なモデルケースに触れることができ、大変有意義なものとしてお勧めできます。

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鈴木なつこ

臨床心理士 公認心理師

心理系大学院在学中よりフリースクールスタッフ、精神障害者の共同作業所などを経験。修士課程修了後、スクールカウンセラーとして従事。電話相談業務も兼ねる傍ら、臨床心理士を取得。現在は公認心理師資格を取得し、公立小中学校のスクールカウンセラー。専門は不登校と発達障害。一児の母。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年8月5日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。