「うつ病でも好きなことを諦めたくない」カメラが広げてくれた私の世界
「病気で周りに迷惑をかけているのに、自分の好きなことをしていいのか分からない…」
そう悩んだことがある人も、きっといるのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、小学生のころからうつ病と付き合ってきたあるとさん。家に引きこもっていたあるとさんを外に連れ出してくれたのは、たったひとつのカメラだったそうです。
そんなあるとさんに、自分の人生を楽しむ大切さと、好きなことを諦めない考え方を、たっぷり語っていただきました。
【あると】小学校の高学年からうつ症状が始まり、現在も薬を服用しながら、体と心を労わって生活をしている。趣味で始めたカメラは現在仕事になりつつあり、うつ病でも自分のやりたいことを諦めない生き方をSNSでも発信中。
〈インタビュアー くまのなな〉
うつ病の症状は小学校の高学年からあった
くまの
あるとさんがうつ病と診断されたのは、いつ頃だったんですか?
あるとさん
診断されたのは、中学3年生のときです。ただ、小学校の高学年から、うつの症状は出ていたと思います。
くまの
小学生から!そんなに早くからだったんですね。
あるとさん
私、実は対人恐怖症でもあって。小学生のころから、人の目がとても気になってしまうんです。周りにも馴染めないので、学校に行くのも辛かったですね。
家庭環境も悪くて、悩んでしまうことが多くて…。中学生のときにいじめられて、うつの症状がひどくなってしまったんです。
くまの
いじめ…、それはつらいですね。
あるとさん
いじめがあったのは、中学2年生のときでした。本当に辛くて、自宅で過呼吸を起こしてしまったときがあって。
くまの
本当に、気持ちがいっぱいいっぱいだったんですね。
あるとさん
でも、そのときは自分が精神的な病気だとは思わなかったんです。過呼吸になったときも、内科だったかな…?とりあえず精神科には行かなくて。
でも、病院で調べてもらっても体は正常なんですよ。
くまの
そうですよね…。病院の先生は、精神的なものだとは言わなかったんですか?
あるとさん
特には、言われなかったと思います。
だから、その後も変わらず生活をしていました。中学三年生のときに、母に「精神科に行ったほうがいいんじゃない?」と言われて、初めて精神科を受診しました。
中学3年生のときですね。そこで、うつ病として薬を処方されました。
くまの
じゃあ、うつ病の症状が出ていた小学校の高学年から中学2年生まで、自分がうつ病だと分からずに苦しんでいたってことですか?
あるとさん
そうです。どうして苦しいのかも、自分では分からなかったです。
くまの
それは、分からないからこそ、さらに苦しくなりそうです…。
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- 本記事は2019年8月9日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。