最近死にたい衝動が行動化しています…抑えるには?

2018.03.13公開 2018.06.18更新
倉本梓

回答者
倉本梓
臨床心理士

ご質問

幼稚園の頃くらいから死にたい気持ちがあります。

 

母は統合失調症、父は未治療のアルコール依存からの脳梗塞で暴力を振るうため、私は最近市に保護されて一人暮らしです。

 

最近、希死念慮が自殺企図になっています。衝動性というか行動化しています。

 

内容は入水、首つり、アレルゲン摂取からのアナフィラキー狙いなどです。

 

精神科には20歳の頃から通っており、うつ状態とか双極とか精神不安定など言われています。

 

注意欠陥障害(ADD)の可能性もありますが、主治医は気にするなどのことです。

 

症状が非定型に現れていますので病名もつけづらいようです。

 

希死念慮が年々増してきています。

 

毎日ほとんどの時間を自死について考えています。

 

どうしたらこの死神に取り憑かれているような希死念慮から離れられるのでしょうか。

回答

はじめまして、ご相談ありがとうございます。

 

幼いころからずっと「死にたい」という気持ちと闘ってこられたのですね。

 

「死神に取り憑かれているような」日常を、それでもなんとか生きようと、ひとり必死にがんばってこられたのだと思います。

 

よくこちらに相談してくださいました。

 

あなたの「生きたい」という気持ちを、私もいっしょに応援させてくださいね。

 

「死にたい」という考えが、自殺企図として行動化しているのですね。

 

あなたとしては、自分の意志とは関係なく、「死にたい」という考えが頭の中を支配して、「行動化させられている」という感覚があるかもしれませんね。

 

自分の行動を自分でコントロールできない苦しさも、あなたのつらさのひとつなのではないかなと思います。

 

また、ご家族と離れ、最近あらたに一人暮らしが始まったとのこと。

 

少しずつ生活に慣れてくることもあるでしょうが、今の心身のつらい状況を考えると、積極的に新生活を充実させるということを、逆に負担に感じる部分もあるかと思います。

 

あせらず、無理のないところからゆっくりと始めていきましょうね。

 

主治医の先生ともすでに確認していることかもしれませんが、

 

「死にたい」という衝動は、ひとりではなかなか対抗できないほどパワーが強いものです。

 

だから、いったんその衝動が頭に入ってくると、冷静に考えたり行動することが難しくなるのは自然なことです。

 

決してあなたの力不足などではありません。

 

むしろ、その大きなパワーにつぶされず今までなんとかやってこられたのですから、あなた自身のエネルギーの強さを信じてくださいね。

 

「死神」の衝動が侵入してくる前に、あらかじめ準備できることを考えていきましょう。

 

【侵入から守る】

 

まずは、この侵入をガードしたいですよね。

 

それでも入ってきたときには、できるだけ早く追い出したいですね。

 

その方法のひとつが、薬物治療になります。

 

衝動を侵入・拡散させないよう、頭や身体に直接アプローチできます。

 

また、衝動が入ってくるきっかけになりそうなものは、できるだけ遠ざけましょう(ストレスのかかる活動、あなたを傷つける相手、激しい運動、暑さ・寒さなどにも注意)。

 

少しでも穏やかにすごせるよう、できるところから少しずつ環境を選んでいきましょう。

 

紐類やアレルゲンなど、行動化の際に危険となるものは、処分したりできるだけすぐに取り出せないところにしまっておきましょう。

 

取り出すのに時間がかかれば、その間に衝動が少し弱まることもあります。

 

いつでも簡単にできる対策としては、深呼吸がありますよ。

 

深く、ゆっくりとした呼吸を心がけることで、頭の中や気持ちを落ち着けることができます。

 

特に、息を長くゆっくりと吐くことを意識するといいですね。

 

頭の中の苦しい衝動も、一緒に吐き出すイメージをもってください。

 

うまく呼吸ができない場合は、大きな声で歌を歌うという方法もあります。

 

マインドフルネスやヨガにチャレンジしてみるのも役立つと思います。

 

【サポーターを把握する】

 

できればひとつではなく、複数知っておくと安心です。

 

体調や気持ちの状態によって、人と関わること自体しんどいこともあるので、無理はしないでくださいね。

 

いざというときに使えるものを頭に入れておくだけでも準備になります。

 

まずは、今行っている治療を続けてほしいと思います。

 

今後の見通しや服薬など、疑問があれば遠慮なく主治医の先生と相談してくださいね。

 

ただ、医療機関によっては、こちらの求めるほどゆっくり話を聞いてもらえないということもよくあります。

 

必要であれば、カウンセラーの紹介をお願いしてみてもいいですね。

 

公共の支援サービスもぜひ活用してくださいね。

 

市の保護を受けているとのことですが、職員さんはしっかりやりとりして下さいますか?

 

申請があれば受けられる補助や支援も多いですので、困っていることを遠慮なく伝えてみてください。

 

自助グループもサポートのひとつです。

 

精神的なつらさを理解してもらえず、勇気を出して相談しても心ない言葉を投げつけられてしまうこともありますよね。

 

自助グループは、同じ苦しさをかかえた人達が集まって、情報交換をしたり思いを共有できるところです。

 

私がカウンセリングを担当した相談者さんの中には、

 

「カウンセリングよりこっちのほうが楽しいし、ためになるわ」と言う方もおられました。

 

出たいときだけ出席できますし、見学可能なところも多いです。

 

(精神保健福祉センターなどでも紹介しています
http://www.seihocenter-miyazaki.com/_userdata/h25_kokoro/hand-21.pdf

 

衝動とうまくつきあっていくために、少しずつ準備を重ねていけるといいですね。

 

あなたが自分に合った方法で新しい生活をつくっていけるよう、心から応援しています。

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