子育てのイライラが止まらず限界…育児中の臨床心理士が実践する10の対処法

2020.06.23公開 2020.07.02更新

【このコラムは実際に子育て中のママさん臨床心理士に解説してもらっています】

 

日々の子育て、本当にお疲れ様です。

 

子育て中心の生活でイライラが積もりに積もって、「もう限界かも…」などとお感じになってしまうことはありませんか?

 

孤独になりがちな生活の中、子育ての大変さを一人で抱え込んでしまいそうになっているかもしれません。

 

そこで今回は、実際に子育て中のママさん臨床心理士に、実体験や心理学的な視点を通じて、育児のイライラへの対処の仕方などについて教えていただきました。

 

育児のイライラ対処に役立つ生活習慣を取り入れて、大切なご自身のメンタルを癒やしていきましょう。

 

〈聞き手、編集:近藤雄太郎(Reme運営)〉

 

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子育てのイライラ、3つの背景

近藤
子育て中にイライラが強まりやすい背景について教えてください。

 

「育児は夫婦でするもの」という考えが一般的になってきたものの、その一方で、厚生労働省(平成30年)の調査では、男性育休の取得率はまだ6%と、女性の83%に比べ少ないのが現状です。

 

また、出産を機に退職する女性は5割を超えており、子育てのほとんどは母親が担っていることがうかがえます。

 

父親と協力しておこなっていくことが理想ですが、今回はおもに子育ての中心になっている母親側に焦点をあてて、育児についてご一緒に考えていきたいと思います。

 

1.子供×親の関係

子供の性格・年齢・人数・育てやすさなど子供からの要因と、母親の性格や年齢、育児経験の有無など母親側の要因、またお互いの相性など様々な組み合わせによって育児ストレスが生じると言われています。

 

例えば、いわゆるイヤイヤ期が始まる2歳前後のときは母親のイライラ感が高まりやすかったり、また、母親自身が子育てへ生きがいを感じていないときは負担を感じやすい(宮元、2018)などがあげられます。

 

2.役割の多さ

子育て中の母親は、妻として、母として、また働いている場合は職場での役割など様々な役割があります。

 

一方で、総務省の行った調査では、育児・家事のほとんどは母親がおこなっているといることが報告されており、このような役割の負担の多さは、身体的にも精神的にも負担がかかり、イライラにつながりやすくなります。

 

3.サポートの少なさ

家族、友達、地域の人など、手伝ってくれる人やすぐに相談できる人が近くにいないことで、1人でストレスや不安を抱え込みやすくなり、イライラにつながります。

 

その中でも、特に夫の子育てや家事の姿勢が妻の子育てストレスに大きな影響をおよぼしていることも様々な研究で指摘されています。(たとえば今村、鈴木、2019)

 

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飯田杏奈

臨床心理士 公認心理師

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。教育機関や療育施設、カウンセリングルームにて勤務。未就学児から大学生、大人までさまざまな悩みに向き合っている。二児の母として子育て奮闘中

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年6月23日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。