看護師のうつ病って夜勤が原因?夜勤の健康リスクと対処法をご紹介【小松亜矢子さん】
看護師として働いていると、多くの職場で避けられないのが夜勤ですよね。
職場によってその長短や回数はさまざまだと思いますが、それが負担だと感じている人は少なくないでしょう。
夜勤の日は通常と違うリズムで働くことになり、睡眠が不規則になったり、長時間労働で身体的な負担が多くなったりすることもあります。
そこで今回は、うつ病と夜勤の関係性について、私の経験を踏まえてご紹介します。
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夜勤は誰でもつらいもの
私はうつ病を患った経験がありますが、発症後は夜勤のない仕事を選ぶようにしていました。
生活リズムが乱れたり、睡眠不足になったりすると、心身の調子を崩しやすかったためです。
私のまわりにも、体調不良が原因で夜勤のない日勤常勤に切り替えた人もいました。
夜勤がつらいと感じるのは、その人が弱いからではありません。
誰でもつらいと感じて、当たり前なのです。
夜勤の健康リスクは?うつ病の原因になる?
夜勤の健康リスクは社会的にも認識されており、日本看護協会が夜勤に関するガイドラインを定めているほか、日本医療労働組合連合会が夜勤規制に関するQ&Aを作成しています。
それらの資料から、夜勤にはどのような健康リスクがあるのかを見ていきましょう。
夜勤がもたらす短期的な健康リスク
先ほど挙げた2つの資料では、夜勤による短期的なリスクとして以下のようなものが挙げられています。
・睡眠の質が低くなる
・疲労の回復がしにくくなる
・負の情動ストレスを解消する機能が低下する
夜勤をするとき、多くの人がその前後で睡眠をとるかと思います。
しかし、睡眠時間は取ったつもりでも、昼間の睡眠は夜に比べて質が低く、疲労の回復がしにくいと言われているようです。
また、睡眠には負の情動ストレスを解消する機能があります。
この機能が、昼間の睡眠では低下するため、ストレスが解消されにくくなるとされているのです。
こういった状態が続くと不眠になったり、ストレスが解消されずに感情障害になったりすると考えられます。
これが、夜勤がうつ病の原因と言われる理由となっているのかもしれません。
夜勤がもたらす中・長期的な健康リスク
夜勤の中・長期的な健康リスクとしては、以下のようなものが指摘されています。
・月経周期の乱れ
・高血圧や心臓の疾患など、循環器系疾患
・糖尿病
・発がん性
2008年には、夜勤交代制労働による負担が認められ、脳疾患や循環器疾患で亡くなった看護師の労災が認定された事例があります。
発がん性に関しては、日本でのデータはまだ十分ではないようですが、海外では労災認定された事例もあるそうです。
このように、長期間にわたって夜勤を続けると、健康リスクも上がっていくと考えられています。
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- 本記事は2018年7月20日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。