中学生のいじめ…親のOK対応とNG対応とは?臨床心理士が解説
「子供がいじめ被害にあったとき、親として上手く対応できるだろうか?」と心配な親御さんは多いと思います。
中学生になるといじめも複雑化して行き、様々な形でいじめ被害にあうことが想定されます。
もし我が子がいじめ被害にあっていたら、親としても胸が痛いでしょうし、どうしたら元気を取り戻せるかと悩むでしょう。
今回は、いじめに悩む我が子への対応を考えてみたいと思います。
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いじめが子供に与える心理的影響
1.自己肯定感を奪う
いじめのような壮絶な体験は、被害を受けた子供の健全な自己肯定感を奪ってしまうことがあります。
いじめ被害にあった子どもは、加害者を責めることよりも、まず
「自分が何かしたから?自分が悪かったから?」
と自分の中に原因を探します。
そこで「自分がダメな人間だからいじめられるんだ」という間違った思い込みを持つと、自己肯定感がとても低くなってしまい、自分を正当に評価できなくなってしまいます。
その結果、しなくていい努力を始めて、摂食障害や自傷行為など、心の病気のドアを叩いてしまうことにつながります。
2.人が怖くなる
中学校ではクラスメイトや部活関係者からいじめを受けることが多く、身近な友達や先輩などからの裏切りを目の当たりにすることもあります。
それまで信じていた人が突然、自分をいじめてくるような状況にあうと、人が怖くなり、信頼できなくなるのは、ある意味当然の反応だと思います。
人に対する恐怖感や不信感から、周囲の人の目がとても気になりだしたり、自分のことが常に不安になったり、
「みんな自分をバカにしている」
と被害者意識が高くなったりすることもあります。
そのため、学校に行くことが怖くなり、不登校になってしまうことも少なくありません。
3.PTSD(心的外傷後ストレス障害)
いじめというとても恐ろしい経験は、深く心を傷付けます。
そしてその心の傷はその後も長い間、被害者を苦しめることになりかねません。
深く刻み込まれた心の傷はトラウマとなり、ちょっとしたきっかけで時間が経ってもいつまでも生々しく思い起こされてしまうことがあります。
あまりに恐ろしすぎて、いじめの体験や記憶を整理することができないまま、長期にわたりいじめたれた記憶に苦しみ続けるというケースも多くあります。
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- 本記事は2019年7月15日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。