過呼吸発作の8つの症状・対処法の6ステップとは?臨床心理士が解説

2016.12.19公開 2019.05.16更新

過呼吸発作のメカニズム

過呼吸のときに、もっとも不快な感覚の一つは、「息が思うように吸えない!空気が足らない!」という感覚です。体験者は分かるかもしれませんね。

 

実際は息を吸い過ぎてしまっているにも関わらず、「もっと強く、もっと早く呼吸しなくちゃ!」と焦ってしまっているんですが、実はそれは大きな間違いで、症状が悪化するだけなんです。

 

過呼吸がどうして起こってしまうのかというメカニズムですが、高い緊張状態とか恐怖が結びついて、呼吸が浅くなります。

 

それにともなって、血液中の二酸化炭素が少なくなっているんですね。ですから、二酸化炭素をまた取り入れればバランスが回復されるという理屈です。

 

ちょっと難しい説明になりましたが、要は呼吸のし過ぎで、みんなの血液の中の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れちゃっているということです。

 

だから、極端な話で言えば、息をちょっとだけ止めてしまえばいいんです。そうすると体が自然とバランスを取り始めてくるんですね。

 

ちょっとだけ息を止めて、ゆっくりと呼吸することが対応のポイントなんです。一応、以下に詳しい対処法を教えておきますね。

 

 

過呼吸発作の対処法

1.まず、その時やっていることをやめて、腰をおろすか、何かにもたれかかりましょう。

 

2.息を止めて、10数えます(この時、深く息を吸わないこと)。

 

3.10まで数えたら、息を吐きます。そして、静かに、ゆっくりと「リラックス」とか「落ち着こう」と、自分に言い聞かせます。鼻を通して息をすることを忘れないでください。

 

4.6秒に1回の速さで呼吸します。3秒間息を吐いて、3秒間息を吸います。これで1分間に10回呼吸することになります。

 

5.10回呼吸するたびに(つまり、1分ごとに)、10秒間息を止めて、それからまた、6秒に1回の呼吸をつづけます。

 

6.過呼吸の症状が落ち着いてくるまで、この呼吸をつづけます。

この呼吸法は練習すればするほど上手になり、過呼吸やパニック発作をうまくコントロールできるようになります。

 

目指すゴールは、不安やパニックが襲ってきたとしても、慌てずに、過呼吸発作が起こらないようにすることだということを忘れないでください。

 

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佐藤文昭

臨床心理士

おやこ心理相談室 室長 >>詳しい情報はこちら

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2016年12月19日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。