【第3話:私の母】〜お父さんうつ日記〜
父の次は母の紹介です。母は一言で言って「精神的に屈強な女性」です。
「精神的に屈強な女性」
この言葉が適切に母のパーソナリティを表現しているかは分からないのですが、「つ、強い……」と感じた事例は枚挙に暇がありません。
その最たる例が、「良妻賢母の一貫」です。
母自身、良妻賢母なんて意識していないんでしょうが、仕事を続けながら病弱な兄と、わがままの権化みたいな私を育て上げ、夫がうつ病になった後も、仕事から帰って来て、何食わぬ顔でみんなにご飯を作る(父はうつ病になってから料理ができなくなった)、というのは並大抵のことではないと思うのです。
母の努力は、多分世の中の大半の人が認めるものなんじゃないでしょうか。
ただ、色々と献身的な母であっても、心中はそう穏やかではいられないのが、やはり人間のようです。
この辺のことについては、別の4コマで描いているのでそこでお話しします。
今思うのは、母は「精神的に屈強な女性」であったかもしれないけれど、実は普通に悩みや葛藤を抱えることもあるんだということ。
そして、時にそれを抱え続けることができなくなる時もあるということ。
いつも強く見えた母も、本当は深く悩んで、どうしようもない状況に不甲斐なさを感じずにはいられなかったのかもしれない。
人間の複雑さを母から感じる日々だったなと思います。
【第4話:私の兄】を読む
【執筆】
シブ子
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- 本記事は2017年3月8日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。