【第20話:ちちんぷいぷい】〜お父さんうつ日記〜
この4コマは、父の辛さにどっぷり浸かっていた様子を描いたものです。
他になんて言って表せばいいか全く分からないくらい、こう言うときは“辛さ”を感じていました。
「私の気持ちは父の気持ちとシンクロすることがある」と感じたことがあります。
「私がお父さんっ子だから、父に対する感受性が強い」ということなのかもしれませんが、父が辛そうな時は、私も辛く感じ、父の気分がよさそうな時は私も気分よく感じる。
なんかこういう感じ分かる人いないですか…?笑
私は辛いなぁと思った時、胸のあたりがとても痛くなるタイプでした(たぶん今もですが)。
その痛みが、
「どこかに飛んでいってほしい」
「痛みの原因の辛さも、父の病気も、どこかに飛んでいってほしい」
そう思って題名を『ちちんぷいぷい』にしました。
さっきから、辛い辛いとばかり書いていますが、うつ病患者の家族としての私が感じた“辛さ”って何でしょう。
自分の気持ちと向き合うために、少し整理したいと思います。
私の経験上、大きく分けて3種類の辛さがありました。
ひとつは、うつ病に苦しんでる本人を見て感じる辛さ、またひとつは本人に何もできない辛さ、そして最後は、やり場のない思いを抱え続ける辛さ、です。
最初の辛さは、まさにこの4コマで描かれている内容です。
二つ目のものについては第7話『伝われ』で書かれています。三つ目のものは第14話『くやしい』、第19話『イタみ』で書いたようなものです。
本人が苦しそうなのを見て辛くなって、助けたいと思ってもうまくいかない…。
自分の無力さを思い知って辛くて、いろいろ上手くいかないことが増えるけど、誰のせいにも何のせいにもできないモヤモヤが溜まって辛くて。
辛さはどんどん連鎖していたように思います。
もしかしたら、他にも感じた辛さがあったかもしれませんが、今思い出して整理できるのはこれくらいかなと思います。
きっと同じ家族の中でも私が感じていたことと、母の感じていたこと、兄の感じていたことはそれぞれ違うんだろうなぁ。
【第21話を読む】
【執筆】
シブ子
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- 本記事は2017年5月6日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。