【第26話:ツボ】〜お父さんうつ日記〜
この4コマなんで描いたんだろう、、、。最近ずっとそう考えていました。
実際、気が向いた時に母にマッサージをしていたことは確かです。
自分の慕っている父と衝突する母を当時は良くは受け止めていなかったはずです。
なのに、そんな最中にどうして母との交流を4コマに描こうと思ったのか。その理由について前回の記事を書いた後、ちょっと考えてみました。
やっぱり、「これだ!」っていうものは思いつかなかったけれど、ふたつ程挙げてみます。
ひとつは、「母が体調を崩したことをキッカケに母を支えたいという気が湧いた」こと。
もうひとつは、「今は関係が微妙かもしれないけれど、元から悪かった訳じゃないと自分に言い聞かせようとした」ことです。
前回の記事で、母が体調を崩してしまったことについて、「そうなるまで、全部を母一人だけに抱え込ませてしまったことは、本当に申し訳ない」と書きました。
今だからそう言えるけれど、当時はそこまで考えが及んではいませんでした。
だけど、家族は家族ですから、やっぱり体調が悪そうだったりすると心配になるし、何か手を貸せないかと思ったりします。
その中で、今まで自分が母にしてきたことのあるマッサージを、より意識的に「やってあげよう」と思うようになったのかなぁ、、。
もうひとつについてですが、思い出してみると、もともと私と母はそんなに仲は悪くありませんでした。
休みの日は一緒に買い物に行ったり、ランチを食べに行ったりして、それなりに仲良く過ごしていました。
だけど、父が病気になってからはそんなに一緒に時間を過ごすこともなくなってしまったなぁと思います。
さらに父と母との衝突が定期的に起こるようになってからは、余計母を良く思わなくなりました。
でも、多分この4コマを描いたタイミングでは、「私たちって元々は仲良いところもあったよな」と思い出したんでしょう。
そういう気持ちをきちんと留めておきたくて描いたような気もします。(そうじゃない気もします。)
この4コマを振り返ることで、この時、母に対して抱いていた気持ちを思い出そうと、こんな感じでふたつ考えてみました。
でも結局、本当のところは分かりません。
きっとわざわざ4コマに描きたくなるほど、私は何か思うところがあったんでしょう。
「分からないながらに考えてみる」というのはとても難しいことで、今まで書いてきた26話の投稿の中で、書き上げるのに一番時間が掛かりました。
これは意外と貴重な体験で、無意識な過去に意識的になり、「何とかして意味づけをしてみる」ことによって、自分の“過去”に対する解釈の幅が少し広がったような気がしました。
ただ、ちゃんとこの時の気持ちを思い出せるように努力はしたいと思います(笑)。
【第27話を読む】
【執筆】
シブ子
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- 本記事は2017年6月24日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。