アルコール依存症で家族が崩壊…家族を救った3つのきっかけとは?【体験談】
アルコール依存症という病気で苦しむのは、お酒を飲んでいる本人だけではありません。
病気に振り回される家族は、同じように病み、苦しみを味わいます。アルコール依存症が「家族の病気」と言われる所以です。
このようにアルコール依存症は、本人だけでなく家族をも引きずり込み、お互いのつながりを断ち切ろうとします。
夫がアルコール依存症であった我が家でも家族崩壊の危機は何度もありましたが、その度に乗り越えてきました。
今回はアルコール依存症で家族崩壊の危機を救った3つのことについてお話しいたします。
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夫のアルコール依存症について
夫は以前からビールやワインなどを日常的に飲んでいましたが、ある頃から急にお酒の量が増え出し、酔って寝てしまうことやブラックアウト(記憶の欠落)が頻繁に起こるようになりました。
何度話し合っても光は見えず、溝は深まっていくばかり。ひたすら夫を責め、怒りと不安でいっぱいだったその数年間は、とても辛いものでした。
アルコール依存症者の家族は、まさか自分の家庭にアルコール依存の問題が起こるとは想像もしていなかったでしょう。
学校で習うわけでもないので、アルコール依存症がどんな病気か、どのように対処したらいいのかなど知らないのが普通です。
アルコール依存症は、お酒を飲む習慣のある人なら誰でもかかる可能性がある病気ですが、その一方で、偏見が根強い病気でもあります。
そのため間違った対応をしたり、余計に苦しむことが多いのです。私自身の場合もそうでした。
アルコール依存症と家庭の崩壊
アルコール依存症患者が飲むのを止めてくれさえすれば、元の平和な家庭に戻るはず…。
そう信じて、お酒を飲ませまいと、あらゆることをやってみるも何ひとつ功を奏さず、家族がバラバラになって行く…。
それを為す術もなく見ているのは、とても辛いことです。
私も、アルコール依存症という見えないモンスターを前に、無力感と絶望感でいっぱいだった一人です。
訳も分からないうちに濁流に飲み込まれ、どんなにもがいても流されていくように感じていました。
アルコール依存症の家庭への影響としては、ドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力【DV】)が挙げられます。
それに直面した子どもへの精神面での影響も見過ごすことはできません。
その他にも、家庭内の言い争い、経済的困窮、仕事上のトラブル、異性問題などは離婚の原因になりやすく、アルコール依存症が家庭崩壊につながる可能性は高いと言えます。
では、アルコール依存症になってしまったら、家庭が崩壊してしまうのは仕方がないことなのでしょうか。
家庭崩壊を防ぐために、できることはないのでしょうか。
アルコール依存症で家庭崩壊プロセス
アルコール依存症になって症状が出てくると、今までよく知っていたはずの夫(妻)が、飲酒を隠すためによそよそしくなったり、酔うといつもとは違う人のように振る舞うのを見て、家族は戸惑います。
小さな歯車が狂い始めたような違和感を感じるものの、何が起こっているのか分からないので、その変化の原因を探し始めるのです。
愛情がなくなったのだろうか、仕事がうまく行っていないのだろうか、何か悩みがあるのだろうかと。
そして、お酒が原因だと分かると、家族は何としてでも飲ませまいとする一方で、アルコール依存症患者は飲酒するために嘘の上塗りをし、家族を責めるようになります。
家族はアルコール依存症患者を信用できなくなり、自分たちに苦しみをもたらす夫(妻)に対して、怒りや恨みを溜め込むようになります。
こうなると、家庭は心休まる場所ではなくなりますね。
私も、勤務中などパートナーと離れている時の方が、心穏やかでいられる自分に気づいて、「こんな状態で一緒にいる意味があるのだろうか」と悩んだものでした。
ところで、そもそも家庭が崩壊するとは、どんな状態を指すのでしょうか?
一般に「家庭崩壊=離婚」と思われますが、離婚は家庭が崩壊した結果の一つであり、離婚していない状態でも家庭が崩壊しているケースは多々あると考えます。
信頼関係が完全になくなり、お互いを監視し、ののしり傷つけあい、怒りや恨みを溜めて苦しめ合う…。
そんな状態では、離婚には至っていなくとも、家庭が崩壊していると言えるのではないでしょうか。
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- 本記事は2018年4月13日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。