「変な目で見られたくない」と「ありのままの自分で働きたい」の狭間で
うつをわざわざ言う必要はあるか?
私の会社は給与査定の為に社労士との面談がありましたが、はっきりとうつを告げました。
ですが、表向きそれで査定に響いたりはしませんでした。
問題は、「うつであれ何であれ、問題行動をしたら昇進に関わる・解雇やむなし」という事です。
結局は、結果としてどんな問題を起こしたか?で判断されるのです。
その問題行動が、うつの場合、復帰不能なほど落ち込んでしまう可能性がある訳ですが、それは良くも悪くも平等です。
病歴偽証で入社して、突然働けなくなったして、「実は以前からうつでした」と話すと、会社側としては当然印象が悪くなります。
「今さら言われてもね。」という感覚でしょうか。
これでは、休職後も復職に対して、会社が消極的になってしまうのも無理ないのではないでしょうか?
では「うつを告げていた場合」は、復職しやすいのか?ですが、これはやはり会社の受取り方が多少違うように思います。
言われた事を覚えてなかった。という場合もありますが、あなたが問題なく仕事をこなせていれば、
「うつって聞いてたけど、普通に働いてくれてたな。」
となり、もう一度チャンスをくれるかもしれません。
うつ病と見られるって良い事か?
メリットとしてあげた、「最初から周囲がそういう目で見てくれる」という一文ですが、ちょっと気になりますよね。
・仕事が出来ない奴として見られる
・「どうせいつか休むんでしょ」と思われる
・「仕事が遅い言い訳かよ」と思われる。
など、マイナスなイメージで取るときりがありません。
いざ「会社へ行けない」となった時もしかしたら、うつを知っている一部の人間が、「そうか、無理してたんだな」と思ってくれるかもしれません。
少なくとも「何の理由もない無断欠勤とは違う」という事を知って貰えれば充分です。
そして、うつを知っている人、理解ある人が多ければ多いほど、復職はしやすくなります。
うつ公表は、「いざ休んだ時と、復職の時のわずかな保険」と思ってください。
ドイツでみた労働者
話は変わりますが、私はドイツ旅行中、不思議な時間を過ごした事があります。
「バスドライバーさん休憩待ち」です。
日本なら、ドライバーさんがお客さん20人を待たせて休憩をとるなんて考えられない事です。
でも、ドイツは労働条件がしっかりしていて、規定時間働いたら、絶対に休憩を「とらなくてはいけない」のです。
夜に営業している店がほとんどない点や、クリスマス等もお店を開けない事から、仕事に対する考え方の違いが伺えます。
ここで私は何となくですが、企業と従業員の関係性、仕事に対する考え方がこんなに海外は違うんだなー。という印象を強く受けました。
それが何なのか?というと、「仕事って、そんながむしゃらにする事か?」という疑問です。
仕事に対するハードルをくぐる
「うつを隠してでも入社したい。働きたい!」と頑張る方もいると思います。
本当に頭の下がる思いです。
でも、私は一度、思ってしまったのです。「働くって、そんなに頑張らなきゃダメなの?」
ドイツという国でも、きっちり休み、休憩が補償されていても、皆よりよい会社へ転職していくのが一般的だそうです。
自分のライフスタイルに合う、合わないですぐに行動に出すという事ですね。
日本ですぐにその考えを持つのは無理かも知れません。
しかし、少なくとも
・うつを理解してくれる会社を選り好みする
・転職を繰り返す事は、悪い事ではない!!
という意識を、少しでも皆さんに持って頂けたらと思います。
経験は残る。そして人生は続く
・出来るなら「うつ」を公表しよう
・無理なくアルバイトから始めてみては?
・仕事ってそんなに頑張らなくていい
・うつを理解してくれる会社が長く続く会社
「出来る限り、うつを公表して働く道を進めてきましたが、そんな事とても無理だ。」
という方もいらっしゃるでしょう。
私も昔は、とてもいう気になれませんでした。
過去の事を思い出すだけで涙が出てしまう状態だったのです。
でも、就職、退職、また就職を繰り返すうちに、経験値がたまり、酷いうつの時からでも比較的短いスパンで立ち直れるようになりました。
休職した経験も、退職した経験も、いろんな経験が貴方のプラスになっていきます。
今、まずは就職する事が重要だと思う方は、「うつなんて知らん!」と普通に就職するのも良いと思います。
それでだめになってもいいじゃありませんか。次に行きましょう。
その後、「うつのことを最初に言っとけばよかったな」と少しでも思ったら言ってみればいいです。
「言っても言わんでも変わらんな。」と思ったら、なるべく周囲に迷惑がかからず、貴方にもストレスになりにくいと思うので、公表してみましょう。
貴方の人生は続きます。
どうか自分を大切にした人生を歩まれるよう、心よりお祈りしています。
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- 本記事は2018年11月29日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。