シンデレラコンプレックスとは?特徴・3つの対処法を臨床心理士が解説
シンデレラコンプレックスの例
自分に自信がないケース
自分に自信がなく、自分を高めるために良い条件の男性を探してしまう場合です。
もっと条件の良い人はいないかと、目の前にいる相手より、他に目が向いてしまうので、なかなか進展しなかったり、関係が長続きしない場合があります。
頼りたい気持ちが強いケース
誰かに頼りたい、甘えたいという気持ちが強い場合です。
恋愛初期は良かったけど、関係が深くなるにつれ、相手の感じる負担が大きくなり、関係が長続きしない場合があります。
シンデレラコンプレックスは治せる?
シンデレラコンプレックスは病気ではないので、治すべきものなのか…このままでも良いのか…という考え方があります。
しかし、いまの状態で恋愛がなかなかうまくいかず、現状を変えたいと思っている場合、そしてその原因にシンデレラコンプレックスが関係しているかもと感じる場合は、考えてみても良いのかもしれません。
自分のコンプレックスを知る
自分に自信がなかったり、短所に目がいきやすくコンプレックスを抱えている場合は、シンデレラコンプレックスになりやすいと言われています。
自分に目を向ける代わりに相手に目を向けることで、傷つかないため、無意識的に自分を守ることにもなります。
もし、「自分自身、変わりたい」「自信を持ちたい」と考えるなら、自分のコンプレックスを知り受け入れることは大切な一歩となります。
自分の考える男性像を整理する
理想の男性像や相手に求めるものを書き出してみましょう。
そして、現実にそんな男性がいるのか考えてみてください。
・どうしても譲れないものと、譲れるものを分けてみる
・もしも、いま好きな男性がいる場合は、いま好きな男性のどんなところが好きなのか書いてみる
・目をつむっている苦手なところや嫌いなところを書いてみる
・その両方を併せ持った人間として相手を愛せるのだろうか…と自分自身に問いかけてみる
「この人は理想の男性かもと思って付き合ってみても、何かしっくりこない、何か物足りない」と感じる方は、自分が男性に求めるものを整理してみても良いと思います。
自分で決めて自分で行動する
誰かに頼りたいという気持ちを持つのは普通のことです。しかし、そのバランスが大切です。
何でも自分ひとりでやってしまうと、時に苦しくなってしまいますし、何でもひとにやってもらおうとすると、依存関係になりやすくなります。
頼りがいのある男性に幸せにしてもらいたいという願いを持つことはいけないことではありません。
でも、同時に男性も女性に支えて欲しいという考えを持っている場合も多いのです。
お互いがお互いを支え合い、成長していけるような関係は素敵なものです。
ふたりでいることによって、一人でいるよりも強くなれる。
そんな関係を築くためには、まずは自立することです。
自立なんて大変そうですが、自分で決めて自分で行動する練習をしてみることの積み重ねです。
失敗しても良いです。
むしろ失敗した方が、柔軟に対応する力、未来へとつなげる力がつきます。
例えば、ランチに行くお店をひとりで決めて、ひとりで行ってみる。
ヨガ教室をひとりで選んでひとりで行ってみる。なんでも良いです。
決めるところだけ自分でやって、友人と一緒に行っても良いです。
自分で決めて行動する力をつけていくことで、少しずつ自信もつき、自立した自分へと近づいていきます。
さいごに
シンデレラは「王子様がやってくるのを待っている女性」と捉えられていますが、本当は違います。
継母やその娘にいじめられながらも、自分をしっかりと保ち、掃除や洗濯など家事をこなし、日々努力していました。
その様子を見ていたからこそ、魔法使いのおばさんや動物たちが助けてくれたのです。
シンデレラがただ待っているだけの生活を送っていたら、魔法使いたちは助けてくれなかったかもしれません。
シンデレラは自分の力で幸せを勝ち取ったのです。
シンデレラコンプレックスを持つすべての女性は、自分の力で幸せを勝ち取れる可能性があるということだと思います。
【関連記事】
>>依存症とは?種類・原因・治療法・セルフチェックを臨床心理士が解説
>>ネット依存症の8つの例、背景にある2つの心理、3つの解決策とは?
>>依存と恋愛の3つの違い・恋愛依存症の特徴や治し方とは?臨床心理士が解説
【参考】
・中国の女子大学生の自立意識に関する心理学的研究 ―― 《シンデレラ ・コ ンプレッ クス尺度》と 《女性の社会的役割態度尺度》を用い て――(九州大学心理学研究 第5巻 2004)
・シンデレラ・コンプレックスについての研究(岩手大学教育学部研究年報第48巻第1号(1988.10)155~167)
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2019年1月24日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。