瞑想は寝る前に!やり方5ステップとおすすめ音楽を臨床心理士が解説

2019.05.26公開 2020.05.18更新

瞑想を寝る前にやる3つのメリット

1.寝る前はルーティンが多い

みなさん、夜寝る前にはどんなことをしていますか?

 

私はお風呂に入り、ヨガをやって、次の日の準備をし、歯を磨き、布団の中で腸マッサージやストレッチ、瞑想をしてから寝ます。

 

この流れは毎日繰り返されているものです。

 

ヨガや腸マッサージをしている人は少ないかもしれませんが、お風呂や歯磨き、翌日の準備など、皆さんそれぞれ寝る前に必ずやることが決まっていると思います。

 

他にも、資格試験や英語の勉強、ドラマを見る、筋トレなど寝る前は日常のルーティンが多く、瞑想もその流れのなかに組み込みやすいといえます。

 

2.朝より時間が取りやすい

みなさん、朝はギリギリまで寝ていたい方も多いのではないでしょうか?

 

朝は出勤や通学のために家を出る時間も決まっていて、時間に余裕がない方も多いと思います。

 

朝は時間が気になってそわそわしてしまい、気持ちを落ち着かせて瞑想をやる余裕がないかもしれません。

 

それに比べて、夜は余裕がある方も多いと思います。

 

寝る時間は決まっていても、瞑想のために5分入眠を遅らせたところで大きな支障はないかもしれません。

 

3.リラックスしたまま入眠に入りやすい

瞑想をすることで気持ちが落ち着き、眠りに入りやすくなります。

 

また、瞑想をやっていると眠たくなってしまう場合もあります。

 

目覚まし時計などをセットした上で、寝る前に実施すれば、万が一そのまま寝てしまった場合でも安心です。

 

 

寝る前の瞑想…手軽な5ステップ

1.静かな環境を用意する

椅子やベットなど静かに瞑想できる場所を決めます。

 

習慣化するためには同じ場所で取り組むことが大切です。なるべく同じ場所で実施するようにしましょう。

 

2.リラックスした姿勢で

椅子に座るかベットに横たわって実施します。

 

椅子に座る場合は、背筋を軽く伸ばし、背もたれから離した方が良いでしょう。

 

背筋は緊張させすぎず、上から1本の糸で引っ張られているようなイメージです。

 

姿勢を良くしようと反り腰にならないように注意しましょう。

 

また、お腹は力を入れずゆったりとさせます。

 

腕や足は組まず、手は太ももの上に置き、手のひらは上に向けます。

 

寝ている場合は、お腹の上に手を乗せると呼吸を感じやすくなります。

 

もしくは、腕を体の横に置き、手のひらを上に向けても良いと思います。

 

3.呼吸に意識を向けて

呼吸は鼻呼吸で、腹式呼吸で行うようにしましょう。

 

まずは、呼吸に意識を向けていきます。

 

鼻から空気が入ることを感じたり、空気を吸ったり吐いたりすると、お腹が膨らんだり縮んだりするのを感じます。

 

また、呼吸は吸うたびに変化します。

 

呼吸が、深くなったり、浅くなったり、速さや長さが変化したり、温度が変わったり、身体全体に澄み渡っていく感覚など、一つ一つに意識を向けていきます。

 

深呼吸するなど呼吸をコントロールする必要はありません。

 

自然な呼吸の変化や違いに意識を向け、「気づくだけ」で大丈夫です。

 

【関連記事】

>>【動画あり】腹式呼吸のやり方!簡単手順をヨガインストラクターが紹介

 

4.雑念が浮かんだら受け止めるだけでOK

瞑想をしていると頭の中に雑念は浮かんでくるものです。

 

それは瞑想がうまく出来ていないわけでも、やり方が間違っているわけでもありません。

 

人間は頭の中にいろんな考えが浮かぶ生き物です。

 

瞑想中も同じように考えが浮かんできますが、それを「無くそう」「止めよう」とコントロールせず、雑念に気づくだけで大丈夫です。

 

「なぜこんな考えが浮かんだのだろう?」

「お腹すいたな…そうだ、明日なに食べようかな?」

 

と雑念を深追いしたり、そのまま考え込まず、

「あ、雑念が湧いたな」

気付くだけにしましょう。

 

5.再び呼吸に意識を戻す

雑念に気付いたら、再び呼吸に意識を戻していきます。

 

また雑念が浮かんできたら、それに気づき、また呼吸に意識を戻すことを繰り返していきます。

 

あらかじめ決めた時間までこの一連の流れを繰り返していきましょう。

 

はじめは雑念だらけでも、だんだんと集中できる時間が伸びていきます。

 

 

寝る前の瞑想でおすすめな音楽とは?

音楽があった方が集中できる方や、音楽があるとかえって集中できないという方がいらっしゃいます。

 

もし、無音だとなかなか集中できないと感じたら、今回紹介する音楽を試していただければと思います。

 

1.自然の音

波の音や雨の音、小鳥の鳴き声など、自然の音がおすすめです。

 

音楽が主張しすぎず、無音でもなく、ほどよく集中するのにぴったりでしょう。

 

2.民族音楽

私が瞑想するときはゆったりめの民族音楽を流しています。

 

具体的には、ネパールのチベット寺院で流れていた音楽「オンマニペメフン」などを流しています。

 

YouTubeにも動画があるので気になる方はチェックしてください。

 

瞑想の起源である仏教系の音楽なので、瞑想と相性良いかと思います。

 

3.ゆったりとした歌詞のない音楽

歌詞がある曲ですと、歌詞の意味に引っ張られて雑念が湧きやすく、瞑想に集中できない場合があります。

 

楽器のみの歌詞がない音楽か、外国語の歌詞で意味が分からない曲などが良いかと思います。

 

特にゆったりとした曲調のものを選ぶと良いでしょう。

 

 

さいごに

今回は瞑想が習慣化されないと悩む方へ、瞑想を寝る前にやるメリットや、手軽なやり方を紹介しました。

 

寝る前は、ルーティンが多く、朝よりも時間に余裕があるため習慣化しやすいといえます。

 

また瞑想でリラックスすることで眠りに入るやすいという効果もあります。

 

瞑想の基本は呼吸に意識を向けることです。雑念が浮かんでもそっと呼吸に意識を戻しましょう。

 

無理のない範囲で継続することが習慣化のコツです。

 

【関連記事】

>>瞑想の効果はいつから実感できる?継続期間の目安は?臨床心理士が解説

>>瞑想の時間の目安は?毎日1分でも効果ってあるの?臨床心理士が解説

>>瞑想の効果ない?効果的な瞑想を行う10のポイントを臨床心理士が解説

 

【参考】

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/ejsp.674?deniedAccessCustomisedMessage=&userIsAuthenticated=false&

https://news.harvard.edu/gazette/story/2011/01/eight-weeks-to-a-better-brain/

https://exploringyourmind.com/meditation-can-renew-brain-8-weeks/

https://medcraveonline.com/JPCPY/JPCPY-02-00076.pdf

シェア
ツイート
ブックマーク

石上友梨

臨床心理士

大学・大学院と心理学を学び警視庁に入庁。5万人の職員のメンタルヘルスを管理し、カウンセリングや心理検査、メンタルヘルス講義、拳銃選手のメンタルトレーニングなど幅広く活動。6年目で退職し、フリーランスに。発達障害を支援する活動に力を入れている。‬>>HPはこちら

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年5月26日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。