新人で放置されて辛い…転職前に試したい7選を産業カウンセラーが紹介

2019.05.31公開

試してほしいこと②〜⑦

2.職場外の人に不満を聞いてもらう

不満を抱え込まずに他人に話すということはストレスの発散にもなりますし、自分の境遇について客観的に考えることができる良い機会にもなります。

 

職場内の悩みは同じ職場の人には話しにくいもの。

 

そこで、まずは普段から親しくしている家族や職場外の友人に不満や悩みを打ち明けることをお勧めします。

 

信頼できる特定の人に話をしてもいいのですが、同じ話を複数の人にすることで、さまざまな人の意見を参考にしてみましょう。

 

さまざまな視点から自分自身を客観視することで、思いがけない解決方法が見つかるかもしれません。

 

3.同期入社同士で情報交換をする

職場内に同期入社の社員がいれば、お互いの境遇を確認して比較することができますが、他の職場に配属されている場合は積極的に情報交換をするとよいでしょう。

 

同じ会社でも、部署間あるいは上司・先輩社員など、教育する立場の人間次第で新人の境遇が大きく異なる場合もあります。

 

同期入社同士で情報共有をすることで、まずは自分が放置されている理由を明確にすることが大切です。

・会社の方針なのか

・新人教育するだけのマンパワーがないのか

・上司に恵まれなかったのか

理由がわかれば、それに対する後述のアプローチをとることができます。

 

4.上司や先輩社員へ相談する

新人が自分の境遇について上司や先輩に相談するのは非常に勇気がいることです。

 

しかし、根本的に解決する、あるいは自分が納得するための手段として、直接的に教育や業務上の指揮命令に携わる上司や先輩社員に相談するという手段は有効です。

 

しかし、相談する相手や方法を間違えると逆効果になることもあります。

 

前述①~③を試して、自分の境遇の「理由」を明確にしたうえで相談相手を吟味する必要があります。

 

「会社の方針が理由である場合」

上司はあなたのことを考えて「あえて」放置していることが考えられます。

 

このような場合は、会社の方針であることは理解しているが、何もできないことに対して、

「自分はどのように感じているか」

を正直に話して相談してみてはいかがでしょうか。

 

「マンパワーがないことが理由である場合」

上司は教育や指示出しをしたくても物理的にできていない状況が考えられます。

 

このような場合は、

「自分も皆さんの役に立ちたいから、何でもいいのでできることを教えてほしい」

というスタンスで相談すると、距離が縮まり簡単な仕事から指示をもらえるかもしれません。

 

「上司に恵まれていないと考えている場合」

この場合は直属の上司に相談すると逆効果です。

 

労働組合や上司の上司などに訴えるということになりますが、注意が必要です。

 

確証的かつ具体的な説明をしなければ、取り合ってもらえないばかりか、元凶となる上司にそのことが伝わる可能性もあります。

 

それによって、さらに待遇が悪くなる可能性もあるので、慎重なコミュニケーションが求められます。

 

(関係性によっては、上司の上司に訴えるのは避けたほうが良い場合もあります)

 

前述の日記や情報交換を行うことで、一種の「証拠集め」を入念に行ってから相談をするようにしましょう。

 

5.「教えてもらう」という発想を捨てる

ここからは自分自身で解決する手段です。

 

「仕事は上司や先輩に教えてもらうもの」という気持ちをいったん捨て、自ら率先して「聞く」「調べる」といった手法をとることです。

 

特に、自分で主体的に情報収集を行って仕事を覚えてきた上司や先輩は、後輩にもそれを求める傾向にあります。

 

とはいえ、忙しい業務時間に上司や先輩に話しかけるのが難しいこともあります。

 

昼休みや休憩中、あるいは職場内の飲み会などの席でも構いません。

 

自らの足で一歩踏み出すことで光明が見えることもあります。

 

6.資格取得などを通じて自信をつける

次に、業務にかかわる知識をつける、資格を取得するなどで仕事に対して自信をつける手段もあります。

 

今まで何もわからない中で右往左往していた新人でも、業務に関する知識をつけることで先輩に「何を聞けばよいか」がわかってくる場合もあります。

 

そうすることで、仕事や上司に対しても今までと違った見方をすることができるかもしれません。

 

7.転職の準備をする

前述①~⑥のいずれの手段も効果がない場合は、転職の準備を進めたほうが良いのかもしれません。

 

転職の準備とは、学生時代に行った「就職活動」と同じく、「自己分析」「企業研究」などからスタートします。

 

転職活動は、自分自身のことを改めて理解するチャンスでもあります。

 

また、他社の研究をする中で、自社の体制について客観的に考えることもできますので、

「いまの仕事を納得して続ける」

という結論に至る場合もあると思います。

 

 

さいごに

新人さんにとっては、社内教育、職場環境はとても大事なものですが、入社前に知ることができる情報はほんの一握りしかありません。

 

会社の教育体制のことはパンフレットに書いてあっても、実際に運用している社員のスキルや性格については調べようがない面もあります。

 

今回は「新人なのに放置されて辛い」と感じている方の対処方法についてお話ししました。

 

これに限らず、入社してからの悩みは、

・日記をつける

・他人に話す、相談する

など自分に合った方法を試し、「一人で抱え込まないこと」が重要です。

 

皆さんの社会人生活が充実したものであるよう願っております。

 

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植前健太郎

産業カウンセラー キャリアコンサルタント

大学・高等学校にて進路相談・キャリア形成支援講座を担当するほか、未就業者への就業支援、企業に勤める方向けのキャリアカウンセリングなど幅広い領域にてキャリアサポートを行っている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年5月31日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。