相談支援事業所とは?対象・支援内容・費用・申請方法・事例を専門家が解説

2017.01.30公開 2017.03.21更新
 
シェア
ツイート
はてブ
お気に入り
共感
15

相談支援事業所とは?

「精神科病院から退院が決まったけれど、その後の生活はどうすれば良いの?」

 

「助けを必要としてはいるけれど、どのサービスを選べば良いのか分からない」

 

精神疾患を抱える方やその家族の方は、そういった疑問や悩みを持つことが多いことでしょう。

 

そういうときに気軽に相談できる場所が、「相談支援事業所」です。ここでは「相談支援事業所」についてお話し致します。

 

 

相談支援事業所の対象                                               

精神疾患を抱えており、地域社会で生活していくために、どのようなサービスを選べば良いか分からない方やその家族の方。および、退院後の地域での生活に不安を持っている方。

 

 

相談支援事業所の支援内容

相談支援事業所は、市町村の地域生活支援事業のひとつです。

 

精神障害者の方やその家族の悩みや問題に対する相談にのってくれたり、解決に繋げてくれる公的サービスを行う機関です。

 

この相談支援事業所には、主に2つの種類があり、特定相談事業所と一般相談事業所があります。

 

特定相談事業所とは、サービスを利用したいけれど、どれを選んで良いか分からないという人のために相談にのり、適切なサービスを勧めた上で、支援プランを作成してくれます。

 

プラン作成後も、利用者がそれを受けてみて「合わない」と感じたら、より適切なサービスを調整してくれることもあります。

 

また、一般相談支援事業所とは、精神科病院に長期間入院していたり、退院後に地域で生活するとに不安を感じている方に対して、地域生活へ移行するまでの支援と再入院予防の支援を行います。

 

 

相談支援事業所の費用 

相談支援事業所では色々な支援やプラン作成を行ってくれるため、費用が随分かかるのかもと心配の方もいるでしょう。

 

ですが、この事業所は「無料」で利用できます。相談支援事業所が作成したプランなどの費用は、市から給付費が支給されているからです。

 

 

相談支援事業所の申請方法、利用方法    

何らかのサービスを受けたい方やその家族は、直接、相談支援事業所の窓口へ問い合わせても良いですが、さまざまなサービスを受けるには利用者が障害認定を受ける必要があります。

 

そのため、利用者または家族が市役所にて、利用の申請を行います。

 

その上で、利用者の障害程度区分が決定されるので、利用者などの意向も聴きながら、その障害区分に適切なサービスのプランを相談支援事業所が作成してくれます。

 

その後、役所にて障害区分とプランをもとに、どのようなサービスを受けることができるかが決定されます。

 

 

相談支援事業所の該当する事例 

【Aさん30代女性】双極性障害

Aさんは、双極性障害で通院治療をしながら生活しています。服薬をしていますが、時々症状が重くなり、うつ状態の時は何もできないほど落ち込む日々が続きます。

 

そのため、家事もできなくなり、夫や子供の世話もできなくなるため、どうにかしたいとAさんは悩んでいます。

 

そんな中、何か利用できるサービスはないかとインターネットで調べていたところ、相談支援事業所という公的機関があることが分り、早速、最寄りの事業所に相談に行ってみることにしました。

 

そこでは、専門スタッフが相談にのってくれ、家事を手伝ってもらえるホームヘルプサービスを、まず週1回程度利用してみることを提案。

 

また、そのサービスを利用するにあたって、障害程度区分の認定の申請を市役所に代行してくれました。

 

その後、障害区分の認定とサービスを利用できる環境が整ったため、Aさんはホームヘルプサービスを活用し、しばらく様子を見ることになりました。

 

 

Bさん60代男性】統合失調症

Bさんは、統合失調症で長年入院生活を送っていましたが、症状は落ち着いており、いつか退院して地域で生活を営みたいと思っていました。

 

そのために、院内ディケアやSSTの訓練を行いながら退院準備を少しずつ進めていました。

 

Bさんは、ある程度の日常生活に必要な能力を身に着けてはいましたが、退院後すぐに1人暮らしは不安だということを専門スタッフに打ち明けました。

 

そこで、専門スタッフは、主治医を交えた病院のカンファレンスで地域の相談支援事業所と協力しながら、Bさんの退院移行と退院後のケアを行っていくことがベストだと提案。

 

退院支援は、相談支援事業所と連携の元、進めて行くことになりました。

 

まず、Bさんが突然の1人暮らしは負担がかかりそうなので、グループホームの入所をすることになり、障害程度区分の認定を受け、目ぼしい施設が見つかりました。

 

また、グループホーム入所後も、再入院を防ぐために相談支援事業所のスタッフが定期的に訪問すること、病院に通院治療をしながらディケアにも通うことを計画し、相談支援事業所と病院のスタッフ、Bさんと密な連絡を取りながら地域生活に馴染んでいくことができるようにという目標を掲げています。

 

 

相談支援事業所の注意事項  

相談支援事業所は、前にお話ししたとおり、特定相談事業所と一般相談事業所があります。

 

各々相談内容の役割が違うため、この2つの提供サービスの違いを頭に入れておくことが重要です。

 

また、自分の悩みがどちらの事業所になるのか分からないと言う場合は、基幹相談支援センターという機関がありますので、まずはこちらに相談してみるのも良いかと思います。

 

 

Misudu Kukita【執筆者】

久木田みすづ 精神保健福祉士 社会福祉士

LINEバナー
シェア
ツイート
はてブ
お気に入り
共感
15

関連記事