お金と幸福度は比例する?年収が低くても幸福度の高い人の特徴とは?
お金と幸福度の関係は?
内閣府の経済社会研究所では、哲学、医学、公衆衛生、心理学、社会学、経済学など様々な分野から主観的幸福感を中心とした幸福度の研究を行っています。
個人の収入(所得)が上昇すれば、一定のラインまで幸福度が改善される
という分析結果も出ています。
社会的なインフラが整備されていても、その機能を十分に享受するためにはある程度のお金が必要です。
収入が増えれば量的・質的により高いサービスを受けることも出来るため、
「幸福度=収入が関係する」
ことは間違いではないと思われます。
しかしながら、上記(経済社会研究所)の分析結果では、
「所得の上昇が人々の幸福度を改善するには限界がある」
とも挙がっています。
この結果からは、収入が高ければ高いほど幸福度が上昇するということではないということが伺えます。
個人の幸福度を上昇・減少させる7つの要因
経済社会研究所の報告によると、個人の幸福度を上昇・減少させる要因として次の項目があるとされています。(※収入除く)
・失業(所得の減少より大きく影響する)
・雇用スタイル(正規・非正規など:影響は国ごとに異なる)
・年齢(日本では年齢と共に幸福度が減少する。欧米では40代が最も低い)
・雇用主による経営への信頼
・政治体制への信頼感
・ソーシャル・キャピタルの質(社会関係資本:社会や地域コミュニティにおける人々の相互関係や結びつきを支える仕組み)
・調和(東アジア)、個人的な達成感(欧米)
収入が低くても幸福度が高い人の特徴
上記に挙げた考え方によれば、たとえ収入は低くても(限界はありますが)、以下のような特徴を持つ人は幸福度が比較的高いといえるかもしれません。
1.経営の安定した会社に正規雇用で勤めている人
2.社内外の仕事外のコミュニティに積極的に参加し、周囲の人との関係もうまくいっている人
3.年齢に応じて少しずつでも収入が上がっている人(年齢を重ねるごとに減少する幸福度を補う、という点で)
幸福度を高める4つのポイント
収入が増えても幸福度の上昇には限界があり、また収入面で大幅な上昇が見込めないこともあります。
そういった状況においても、「幸福である」と感じながら生きていくために、
1.収入面
2.雇用の安定性
3.社会的資源は利用できているか
4.周囲の人との付き合いは充実しているか
など、細かい項目に分けて、自分自身の生活を客観的に評価してみることもひとつです。
そうすれば幸福度の上昇を阻む要因が見えてきますので、ひとつずつクリアすることで幸福だと感じる時間も少しずつ増えていくのではないでしょうか。
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- 本記事は2019年5月6日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。