子供が不登校に…声かけ例7選・子供が親に求めていることを臨床心理士が解説
「まさか自分の子どもが学校へ行かなくなるとは思わなかった」
「不登校なんて、うちとは無縁の話だと思っていた」
と話す、お父さん・お母さんは少なくありません。
そもそも子どもが平日も家にいるということ、長く学校を休んでいること自体、受け入れがたい状況と感じる方もいるかと思います。
そしてなにより、お子さんに対して親としてどのように関わっていけば良いかわからなくなりますよね。
今回のコラムでは、不登校のお子さんへの具体的な対応例をご紹介します。
どのような関わりがお子さんにとってプラスとなり得るのか、お子さんにあった関わり方を探ってみてください。
また、いくつかの対応例を通じながら、お子さんへの理解につながればと思います。
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不登校の子どもが親に求めていること
1.責めない
お子さんが学校に行きたくないと言い始めたときは、きっと驚かれたことと思います。
「どこも具合が悪くないのに…」などと良く言われますが、その「悪い部分」は目に見えないだけで、実際は休息が必要な状態であるということを理解してください。
休んでいることは、「サボり」でも「怠け」でもありません。
休むという選択が、今のお子さんにとってはもちろん、今後の将来を考えても必要な手立てであるということを決して忘れないようにしましょう。
2.見放さない
子どもが不登校になってしまったとき、
「この子はすぐ甘えが出る」
「もう駄目だ」
「子どものことはあきらめました」
などという親御さんもいます。
個人の感情というのは自由であるべきですし、誰にも制することは出来ないものだと思います。
実際、お子さんに対して失望したり、絶望したりする方も多くいらっしゃいます。
けれど、そういった感情を持っても、お子さんを救う手立てには一切結びつきません。
お子さんを見放すという行為は、自分自身を守りたいがためにしている自己防衛にすぎないということに気づかなければなりません。
「(学校に)行けないこの子が悪い」
などと、家庭内の悪者をお子さんにして、見放してしまえば楽な部分もあるかもしれません。
けれど、それではいつまでも状況は改善しません。
親子の関係が悪くなるどころか、学校復帰の可能性の芽も摘んでしまうことになるのです。
時に腹が立つことや苛立つこともあるかもしれません。それはあって当然のことです。
ただどんな状況にあっても、お子さんにとって必ずいい方法があると信じて、決して見放さずに協力体制を取っていくことが大事なのです。
3.受容的に理解を示す
お父さん・お母さんも、あれこれと心配で落ち着かない状態であると思いますが、今一番辛く、不安な思いをしているはお子さん本人です。
何らかの壁に当たってしまい、学校へ通えていない状態かもしれません。
責めず・見放さずに今の状態を受け止めて(受け入れて)あげれば、解決に結びつける方向へ進んでいけるはずです。
何もかも「みんなと一緒」であることが、そのお子さんの幸せとは限りません。
その子なりのペースや、やり方を尊重して進んでいくのが、本来あるべき子育ての姿であるはずです。
お子さんが乳幼児だった頃のことを思い出してください。
発語や一人歩き、友達との関わりや親離れなど、みんな一様に同じペースではなかったはずです。
その頃は親同士の中でも、その子なりの個性や発達のペースについて認め合えていたと思いませんか。
たとえば、
「うちの子はまだ二語文がうまく話せないけれど、よく食べる子だから身体つきがしっかりしていて歩くのが上手…」
「お友達はハイハイが早かったけど人見知りが強い…」
などなど、「それぞれの得意・不得意や個性があって当然である」という共通認識がありましたよね。
これはお子さんが幾つになっても変わらないのです。
「苦手があっても、得意を探せばよい。」
というスタンスで、今の不登校の状況を捉えていくことが大事です。
そういった心構えが、お子さんの負担や休んでいることへの罪悪感を和らげることができ、心の回復へとつなげていくことが出来るのです。
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- 本記事は2019年7月1日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。