嫉妬の理由・羨望との違い・嫉妬しない3つの方法を精神保健福祉士が解説
嫉妬する5つの理由や心理とは?
それでは、嫉妬する理由や心理について考えてみましょう。
1.同一視
上に述べたとおり、嫉妬は、自分と境遇や立場が似ている人、同一視してしまうような人に対して抱きやすいといわれています。
例えば、カレの昔の恋人に嫉妬心を抱く理由は、「カレの恋人」という立場が同じ点にあります。
相手のことを「関係ない人」と思うことができず、無意識で自分と同一視した上で、比較してしまうのです。
「私より前にカレと知り合って、私の知らない昔のカレのことをよく知っている…」
自分と同じような立場の人なのに、自分の持っていない、自分の欲しいものを持っていることに、妬ましさや憎しみがこみあげてしまうのです。
きょうだいや友達でも、嫉妬は同性同士、似た境遇同士の方が起こりやすいといわれています。
同じ女性なのに…
同じきょうだいなのに…
同じ社宅に住んでいるのに…
「どうしてこんなに運命が違うの!?」と、似ているが故に比べてしまうのです。
共通点がある人とは仲良くなりやすい面もありますが、嫉妬がからむと関係が厄介になるので、注意が必要ですね。
2.序列的思考
勝ち組、負け組、マウンティングという言葉が一時流行りました。
「どちらが上か下か?」
と、序列をつけないと気が済まないという性格の人は、自分が下になったときに、相手に強い嫉妬を抱き、場合によっては攻撃的になることもあります。
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3.コンプレックス
・今の生活や仕事に不満がある人・親との関係や自分の生い立ちをネガティブに捉えている人
・容姿、能力、性格…等、自分に自信がない人
コンプレックスを多く抱えている人は、嫉妬心を抱きやすいといわれています。
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4.独占欲が強い
権力、地位、人間関係、お金、恋人…
あらゆることに対して、独占欲が強い人、なんでも独り占めしたいという気持ちが強い人は、嫉妬心が強いといわれています。
一つのものを手に入れると、また別のものが欲しくなる…
自分以外の人が自分の欲しいものを持っているのが許せない…
何億円の財産や広大な屋敷を持っていても、まだ他の人が持っているものが欲しくなってしまう…
欲望が強い人は嫉妬心も強いといわれています。
5.依存心が強い
自分の幸せを自分自身で作るのではなく、誰かに作ってもらおうと考えている人は嫉妬心が強いといわれています。
例えば、カレやカノジョがいれば幸せだけど、いなくなったらもう生きていられない…と、恋人に対して依存的な人は、
「恋人がいなくならないか?」
「誰かに取られたりしないか?」
「陰で浮気しているのではないか?」
と気になって仕方がないため、「なんで帰りが遅いの?」「さっき誰と話していたの?」…と嫉妬心がこみあげてしまいます。
このような嫉妬心を「愛情」と捉え、
「私って愛されているな」
「カレが、ヤキモチやくから、早く帰らなきゃ」
と、最初のうちは嬉しく感じることもありますが、あまりに束縛が強いと、やがてうんざりしてきます。
強すぎる嫉妬のせいで結局、破綻してしまうこともよくあります。
更に極端な例では、
・友達と会うのもダメ
・一人で買い物に行くのもダメ
・働くのもダメ…
一日中、監視されて生活が成り立たなくなってしまう…ここまで来ると、ちょっと病的ですね…。
パートナーへの依存心が強い人、また強い依存心を抱かれることを愛情と捉えてしまう人は、母親との愛着形成がうまくできていないことが多いようです。
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嫉妬しないための3つの方法
最後に嫉妬と向き合うコツについて考えてみましょう。
別の世界の人と捉える
嫉妬を抱く理由は、「同じような立場なのに、こんなに違う」と相手と自分を比べてしまうからです。
嫉妬に苦しんでいる時は、嫉妬の相手を
「自分とは関係のない人」
「別の世界の人」
と捉えることで、その人について考えたり、比べることをやめましょう。
パートナーに依存しすぎない
パートナーに依存しすぎると、パートナーと自分の境界線が見えなくなっていきます。
パートナーとあなたは、別人格の別の人間です。
人にはそれぞれの生活、人生があります。
互いの人生を尊重し合うことで、仲良く付き合うことができます。
何もかも自分の思う通りに支配し、束縛するような関係は、いつか破綻します。
信頼できるパートナーを選ぶことが重要です。
そのためには、あなた自身が精神的にしっかりと自立する必要があります。
他人ではなく自分に目を向ける
嫉妬は他人を気にすることで生まれる感情です。
嫉妬に苦しんでいる時は、
・他人ではなく、自分自身に関心を向け、
・自分が好きなこと、楽しくなることをたくさんして、
自分自身が幸せに明るく前向きになりましょう。
自分自身が満たされれば、他人のことは気にならなくなってきます。
さいごに
今回は、嫉妬する理由や心理、嫉妬とつき合うコツについて考えてみました。
嫉妬は苦しい感情です。
嫉妬に悩んでいる方は、ぜひ嫉妬とつきあうコツを実践してみてください。
パートナーを嫉妬でいつも束縛してしまうという場合は、一度カウンセラーに相談してみるのもよい方法ですよ。
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- 本記事は2019年4月19日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。