部下を育てる上司の5つの特徴と部下との会話に役立つ11つの言葉とは?
部下を育てる上司の5つの特徴
前述の3つの要素のうち、特に「③リーダーシップ、知識」については、従来型のままではビジネスの変化の速さについていくことが難しくなっているのかもしれません。
そこで「ボトムアップ型」「個性重視型」の考え方が取り入れられるようになってきました。
例えば「サーバントリーダーシップ」という考え方が従来型の「支配型リーダーシップ」に代わる1つの考え方として注目されています。
この「サーバントリーダーシップ」は以下のように説明されています。
サーバントリーダーシップは、ロバート・グリーンリーフ(1904~1990)が1970年に提唱した「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」というリーダーシップ哲学です。
出典:NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会 ホームページ
従来型の「支配型リーダーシップ」では、上司は組織内の権力によって影響力を持ち、強力な指示命令系統を作り上げ、厳しい叱責による教育をするというやり方が定番でした。
いわゆる「上意下達」のマネジメントスタイルですが、次々と変化する状況に対して柔軟に対応することが難しい面があります。
NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会によると、
サーバントリーダーには、共感、癒し、気づき、納得、概念化、先見力、執事役、人々の成長への関与、コミュニティづくりの10の特性がある
とされています。
現代においては、このサーバントリーダーシップ型上司が若い世代にも受け入れられやすく、ビジネスの変化にも素早く対応できそうです。
そこでこれから主流になっていくと思われるサーバントリーダーの10の特性から、部下を育てる上司の5つの特徴を考えてみます。
①部下に寄り添い、サポートする
部下に共感し、気持ちに寄り添うことでサポートします。
②部下に気づきを与えられる
物事をありのままに見ることができ、その中で部下に必要な気づきを与えることができます。
③納得感を引き出す
部下を服従させるのではなく、話し合いの中で同意を得て、部下の納得感を引き出します。
④分かりやすく概念化し、将来の予想ができる
組織として個人としてどうありたいかというビジョンを分かりやすく説明することができ、先見の明があります。
⑤個性を尊重しチームの成長に貢献する
上司自身の利益よりも部下やチームの成長を願い、個性を尊重したチームにすることができます。
部下を育てる11つの言葉
部下を育てる上司は、部下の話を傾聴し共感しています。
それでは部下を育てる上司はどんな言葉をかけているのでしょうか。11の例を挙げてみましょう。
①「そうだね。その通りだね」
共感、同意する言葉です。部下に対して信頼していることを示しています。
②「よく頑張ったね」
部下の頑張りを労い、認める言葉です。
③「あなたはどう思う?本当にそう?」
部下の意見を引き出し、ありのままを見つめ、物事に向き合わせる言葉です。
④「おかげで助かったよ。ありがとう」
労いの気持ちを示し、部下のやる気を引き出す言葉です。
⑤「何か力になれることはある?」
信頼し、協力することを示しています。
⑥「どうした?何かあった?」
部下を気遣い、問題点や意見を吸い上げる言葉です。
⑦「こうすればもっと良くなるよ」
励ましつつ、間違いをやんわりと指摘しています。
⑧「是非、成功させよう!」
「失敗するなよ」というネガティブワードは使わずに、鼓舞しています。
⑨「大変だったね」
困難な状況を理解し、共感を示しています。
⑩「あなたの〇〇なところは素晴らしいね」
個性を認め、自信をつけさせる言葉です。
⑪「成長したね」
乗り越えたことに気づかせてくれる言葉です。
さいごに
求められる上司のタイプや、組織の姿は変わりつつあります。
先進的な企業やスタートアップベンチャーなどにおいては、例として「ティール組織」や「1 on 1」という手法が取り入れられ、新しい組織のあり方を模索しています。
そして求められるリーダーシップの形も変化し、上司の在り方も変わってきています。
管理職になったばかりで悩みも尽きないと思いますが、そんな時こそ、思い切った発想の転換が必要なのかもしれませんね。
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- 本記事は2019年7月12日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。