心が狭くて自己嫌悪…自分を変える4つの方法とは?臨床心理士が解説

2018.12.19公開 2019.05.16更新

心が狭いと感じる心理とは?

自分の固定観念の枠の中だけで考える傾向

一例をあげれば、物事を判断する絶対的な基準があると、場合によっては「心の狭さ」と映ることがあります。

 

「心が狭い」と言われる人たちには、何かを判断するときに、

自分の持つ価値観や固定観念の枠の中だけで考えやすい傾向

があるように思うからです。

 

こだわりが強い・融通が利きづらい

また、こだわりが強いことも挙げられます。

「〜しなければならない」

「〜であるべきだ」

といった融通の利きづらい考え方をすると、その枠に収まらないものを正したくなったり、自身の思うように変化させたくなってしまうものです。

 

そんな様子を「心が狭い」と受け取られることがあります。

 

「心の狭さ」=「視野の狭さ」

くりかえしになりますが、「心が狭い」ことの解釈は多様で、その心理を一言で言い表すのは難しいものです。

 

しかし強いて言うならば、他人の思いを汲んだり、自分以外のことを想像するのが難しいという点で、

「心の狭さ」とは「視野の狭さ」である

と言い換えることも出来るかもしれません。

 

 

心の狭さを直すには?

自分や誰かの「心の狭さ」を何とかしたい…と感じている方もおられるかもしれませんね。

 

意識することで、気持ちや行動は変化していくものです。

 

こちらでは、心の狭さと向き合う上で、キーとなりそうな要素について考えてみたいと思います。

 

自分の価値観が絶対ではないと知る

上述してきたように、心の狭さはものの考え方のかたよりや、他者への思いやりや想像力が乏しいことによるものです。

 

心の狭さは、「自分の考え方が優先されるべき(正しい)」と思いこむことにも繋がります。

 

しかし、不要な争いや誰かをネガティブな気持ちにさせることを避けるためには、

「自分の価値観は絶対ではない」

「多様性を重んじることが必要なこともある」

ということを忘れずにいる必要があります。

 

そのためには、他人との交流や本や映画といった媒体を通してたくさんの考え方や価値観を味わい、理解しようとする姿勢が重要です。

 

余暇を充実させる

他の人の考え方に寄り添ったり、誰かに思いやりをもって接したりするには、自分自身の心に余裕がなければなりません。

 

気持ちにゆとりを持つためにも、休みの日には心と体をしっかり休めましょう。

 

好きな趣味の活動をしたり、家族や友人と出かけたりして、気分転換をするのもいいと思います。

 

時には自分を甘やかす

余暇を充実させることにも関連しますが、時には自分を甘やかすことも大切なことです。

 

自分を大事にすることは、他人を大事にすることにも繋がるからです。

 

特に疲れがたまっていたり、心に負荷のかかる出来事があった時ほど、自分を労わってあげてください。

・思いっきりだらだらする

・一日中、好きな映画を観る

・おいしいものをお腹いっぱい食べる

など、好きなことだけをして過ごしましょう。

・欲しかったものを買う

・温泉旅行に出かける

といったような、これまで思い切れなかったことをしてみるのも良いかもしれませんね。

 

反論や否定をしたいときは5秒こらえる

どれだけ努力をして気を付けていても、誰かの言動に対して「それは違う」と思う場面は訪れるものです。

 

そんな時は頭ごなしに否定や反論をせずに、まずは5秒間ぐっと言葉をこらえてみましょう。

 

そしてそれでも感じるところがあれば、

「自分は〇〇と思うんだけど、どうかな」

「××っていう考え方もあると思うんだけど、それについてはどう感じる?」

など、自分の考えを相手に投げかけるような柔らかな問いかけで伝え返すと、相手も意見を受けとめやすいものと思います。

 

 

さいごに

心が狭いと感じる時は、どうしてもネガティブな印象を持ってしまいがちです。

 

しかし「心の狭さ」とは、自分の譲れないものを守る姿勢という点では「自分の意志を貫く強さ」と言い換えることもできるかもしれません。

 

そしてその分かれ目は、「自分と同じように他者のことも大切にできるか」という点にあるように感じました。

 

誰かを思いやる気持ちは、いつも忘れずにいたいものですね。

 

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鈴木さやか

臨床心理士・公認心理師

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。福祉分野のケースワーカーとして従事したのち、公的機関でテスター兼カウンセラーとして勤務。子どもの問題(不登校、非行、発達障害等)や労働、夫婦問題をはじめ、勤労者、主婦、学生など幅広い立場への支援を行っている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年12月19日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。